2009年11月16日月曜日

初めてのお茶会


タイトルを書いていて 「初めてのお使い」 みたいな響きになってしまったが、そうではない。
お茶会 である。

お茶会。

そう、あの お茶を点てていただく というアレである。

実は花咲ジジイは日本の心をしっかりと学ぶために英国に渡る前の数ヶ月間だけであるがお茶を習っていたのである。
日本の心だけではなく「お茶」「庭」というのもかなり強い結びつきがあって、その辺もしっかり学びたかったのだが、いかんせん半年くらいでは何にもならない。

その時の先生がとてもお優しい方で、いまだに花咲ジジイのことを気にかけてくださり、昨日はお茶会があるのでいらっしゃいとお誘いいただいた訳である。

せっかくのお誘いなので、万難を排して馳せ参じたのは良いが、なにぶん初めてのことで何を着て行ったら良いかも分からないし、どのように振舞って良いかなんて皆目見当がつかない。

この辺は恥ずかしくなるくらい 非常識な男 なのだ、花咲ジジイは。

かつて某省庁で人に会うのに短パン、サンダルで出掛けてエラく恥ずかしい思いをしたこともある。

ともあれ無難な格好をして出掛けた。

素晴らしい秋晴れのもと目的地に着くと、それはかなり大掛かりなお茶会で15~20人くらいのお客さんが一緒にお茶をいただく。 
それがローテーションで繰り返されて、総勢150~200人のお客様が訪れたのではないかと思われる。

とりあえず人数が多いことで、ちょっと 薄まった 気がしてホッとした。
とにかく花咲ジジイは外見的に目立つので、こういう場合に困ることがシバシバなのである。

心地よい日差しの中、庭の椅子に腰かけて順番を待つ。

そしてまずは 薄茶 を頂戴した。
これは立礼式といって椅子に座ってお茶をいただくもので、正座が苦手な花咲ジジイとしては大変助かった。
亭主も緊張しているのが伝わってくるし、我々も緊張した面持ちでお茶をいただく。
      
薄茶をいただいた後、庭で数分時間をつぶして今度は 濃茶 を頂戴する。
    
こんどはちゃんとお座敷にあがらねばならない。
玄関で靴を脱いで白い靴下を履く。
そして寄り付きという待ち合わせ室で待つ。
このとき皆がなんとなくお互いの様子を探るというか、悪く言うと値踏み をしている気がする。
あの人はデキる・・・ とか。
      
案内の方がいらして、正客といって一番上座に座って客全員の代表として振舞う人を男性の中から決めて欲しいと言われて、危うく正客になるところだったが、そこは一番年配の方が大役を買って出てくれた。
    
いざ部屋に入る段になって僕は正客の方のあとに何気なしにくっついていって座ったのだが、それが次客といって文字通り2番目の代表であると後で知った。
     
次客までは亭主が濃茶を点ててくださるが、それ以降は人数が多いので奥からすでに点てたお茶が振舞われた。    
いかがですか みたいな感想を聞かれ ともておいしゅうございます かなんか言った気がするが舞い上がってしまっていてハッキリとは覚えていない。
     
正味30分くらいだったろうか。
     
途中で足を崩していただいても結構ですよ と言われたのだが、お隣とすでに膝がくっつくくらいぎゅうぎゅうだったので、ここで膝を崩すと収まらなくなるということと、途中で足を崩すのは男がすたると何故か気負っていて、最後まで正座を貫いた。
    
この前 花咲ジジイは根性がない と書いたのだが、ねっ、たかだか30分の正座でもこのありさまなのである。
    
この正座タイムを最短化するならば、お座敷に入るのを2番目ではなく最後のほうにしたほうが良かったなぁなどとも思った。
    
何故なら最初のほうに部屋に入って早々と正座していると、最後のお客が部屋に入るまで5分ほど掛かるため、その分正座エネルギーが消費されてしまうという発想である。
     
ねっ、根性なしでしょ。
      
濃茶は通常ひとつのお茶碗に入ったお茶を数人で回し飲みするらしいのだが、昨日は折からのインフルエンザの影響で一人一碗という異例な方法だったのだそうだ。
薄茶と違って、濃茶は味が濃いだけではなく丹精した樹齢100年以上の木から葉を摘むものだそうでとても貴重なのだとのこと。ドロっとしているが美味しかった。
    
最後に点心といってお弁当をいただけるのだが、緊張から開放されたいという気持ちと、天気が良かったので外で食べたいという気持ちがあったので、お弁当を手に外の芝生に座っていただいた。
   
・・・・ とまぁかなりはしょって書いたが、ずいぶん長くなってしまった。
花咲ブログ的には 「お茶と庭」 「お茶と床の間の花」あたりが書きたかったことであるが、まぁたまにはこんなブログも良いかな、と。
  
  

4 件のコメント:

アル さんのコメント...

私もよく人目につくようで言えたもんじゃありませんが、花咲さんは目立ちますね。確かに(笑)

とにかくお洒落な方という印象で、特に色合わせにはハッとさせられます。

カラーセンスの素晴らしさは美しい花の色に沢山触れてるからなのかもしれませんね。

花咲ジジイ さんのコメント...

・・・・えっ? 花咲ジジイのことですか??

アル さんのコメント...

花咲ジジイさん>
あれ?リアルで何回かお会いしてるんですが、土曜日に。

そういえばブログを見てる話はしたけど、書き込みについては言ってなかった・・・かも。

ビックリさせてしまいましたね。すみません;;怪しい者ではありませんのでご安心を(笑)

花咲ジジイ さんのコメント...

おおっ、緑のコートがステキな!