2010年11月30日火曜日

天までのびよ
    
日比谷公園新宿御苑ネタからやっと離れてきた感じだが、どうだろう。
   
近所では黄葉/紅葉もすすみ、早いものはスッカリ丸坊主になっている落葉樹もある。
そんな中青々として元気なやつを見掛けた。
大きな葉っぱとその形、ツルでしがみついて上へ伸びる様子などからウリ科の何かであることはスグに分かった。
が、ウリ科の何かが良く分からなかった。
とりあえず元気にある様子を写真に撮って家で調べてみた。
それは ハヤトウリ Sechium edule であることが分かった。
ハヤトウリ・・・ しばらく考えて丁度去年の今頃書いたことがあると思い出した。
   
ハヤトウリの漬物を食べて美味しかった と書いたのだが、それと近所で元気に育っているものが頭の中で繋がらなかった。
へぇー、こんな植物なんだ と素直に驚く。
    
まず、もう12月なのに青々としてまだ花すら咲かせている。
実もまだ小さくて、まだまだ大きくなる余地がある。
   
どうもこのハヤトウリは短日植物といって、日が短くならないと雌花をつけないらしく、今が結実の真っ盛りの時期らしいのだ。
もう店じまいをして冬支度をしている植物も多いというのに、なかなか逞しいやつである。
    
   
上へ上へとツルを頼りに伸びている様は上昇志向を表すかのようで 縁起が良いのでは!? などと勝手に想像してしまう。
頼りのツルというのも、よくよく考えるとスゴイ。
   
クルクルと芸術的に巻きつくのは誰かが教えてくれた訳ではない。
一説によれば、彼らは触覚をもっていて、ツルが何かに触れるとそれが我が身を支えるに足るものかを判断して、イケる と思ったら巻きつくなんてことを聞いたことがある。
  
見た目もスゴイし、機能もスゴイ。




2010年11月29日月曜日

渋い床屋さん
     


もうお気づきの方もいらっしゃると思うが、花咲ジジイは写真が結構好きである。
さらに自転車にのってあちこちに出没したり、はたまた徒歩でいろんなことろを徘徊したりするのも好きだ。

そして、出掛けた先で植物に関して面白い発見があるとパチリとやって花咲ブログでご紹介しているという訳だ。

しかし、パチリとやるのは植物だけとは限らない。

なんか良いじゃぁない 

という被写体を見つけてはパチリとやる。

それが植物に関係があればシメたもので花咲ブログにてご報告するのだが、植物に関係がないと、それは個人でひっそりとたのしむこととなる。
そんな1枚がこれだ。

なんともシブい床屋さん ではないか。
All ways 3丁目の夕日チック と申しましょうか、昭和がそのまま横滑りしてきたような店構えである。

もちろんパチリとやった。
やったけど、これは植物とはあまり関係がなさそうだ。
なさそうだけど、折角の良い写真なので載せてみたい。
そこで何か植物に関係することはないか、写真をジックリ見る。
 
まだオシロイバナ Mirabilis jalapa が頑張っている。
地味なハラン Aspidistra elatior が地味な店をより地味に見せている。
 
・・・・ダメだ、どれも弱い。
    
そこ起死回生の無理矢理コジツケ案を考え付いた。
   
床屋さんで見る赤と青のグルグルまわる看板は 動脈と静脈 を表現したことが起源であると聞いたことがある。

血管だな。
     
植物には血が流れていないが、水分栄養分を植物全体に行き渡らせるために管がめぐっている。

水分を運ぶのが 導管 という管。
そして糖分などの栄養分を運ぶのが 師管 という管。
導管と師管が束になっているものを維管束という。
   
ねっ、植物には血管はないけど似たような管はあるのだよ。   
ねっ、かなり強引なもっていきかただったでょ、今日の花咲ブログ。
それにしてもシブい床屋さんだよなぁ。
  
   



2010年11月28日日曜日

黄葉三昧
    

快晴の気持ちの良い週末だった。
   
いかがお過ごしでしたか?
   
花咲ジジイは仕事で都内を移動していた。
  
移動した結果、図らずも都内の黄葉をタンノーすることが出来た。
  
まずはおなじみ(?)新宿御苑
新宿御苑ネタにいささか満腹感を覚えていらっしゃるかたもいると思うが、日比谷公園同様、植物に関する発見が多い場所なので仕方あるまい。
   
新宿御苑は都内で手頃に黄葉、もしくは紅葉を楽しめる場所として人気があり、つぎつぎと新宿門をくぐって人が押し寄せてきていた。
天気が良いので、別に紅葉なんか見なくても、お弁当を食べてゴロゴロしていればそれでシアワセなのであろう。
   
上の写真が新宿御苑であるが、大きな大きなイチョウが黄金色に染まっているが、そのとなりに大きな大きなヒマラヤスギが青々としていて絶妙なコントラストを醸しだしている。
大きな樹々のしたでは、比較的小さなカエデなどが真っ赤に紅葉している。
  
スバラシイ 
   

イチョウは街路樹としても人気があって、いたるところで見かけることができる。
これは成城学園前のイチョウ並木である。
成城学園前にはサクラ並木もあって、春、秋と手を変え品を変えて我々の目を楽しませてくれる。
   
街路樹なので電線を妨げないよう、信号機がきちんと見えるよう、といった配慮から強めに剪定されていて本来のイチョウの樹形とはやや異なるが、それでもかなり見ごたえのある黄葉っぷりである。
   
スバラシイ
   

最後の写真は靖国神社
参道の両側にイチョウの大木が連なる。
その真ん中に大村益次郎像がどどーんと構えていて、公園でもない、街路樹でもない独特の雰囲気を感じさせる。
   
その他にも神宮外苑絵画館前など、イチョウの名所と呼ばれる場所は沢山ある。
山の紅葉の様子にはかなわないながらも、都会の黄葉もなかなか捨てたものではない。
  
スバラシイ
  
さて来週で11月も終わり、師走に突入する。
今年やり残したことは・・・・ などと振り返る時期になった。
ついこの前まで 暑くてたまらん とボヤいていたというのに。
うーむ、なんか時の経つ早さが恐ろしいなぁ。
  
  



2010年11月27日土曜日

キツネノマゴ Justicia procumbens
     

小春日和の原っぱでキラキラと輝く小さな花を見つけた。
フワフワと綿毛のような雰囲気を醸したカワイイやつである。
   
パッとみたところ、花の形状などからシソ科の何かかなと思った。
  
しかしよくよく見てみると、どうも様子が違う。
    

それはキツネノマゴというおよそ植物の名前らしからぬ小さな植物だった。
   
キツネノマゴはシソ科ではなくて、そのまんまキツネノマゴ科という不思議な名前の科に属している。
  
キツネノマゴ科ぁ?? といぶかしく思ってしまうが、他にアカンサスが属する割とポピュラーな科である。
   
で、なんでキツネノマゴなんて名前がついたのだろうか?
花咲ブログとしてはバシっと明快な答えを示したいところであるが、調べてみても 「名の由来は明らかではない」 としか書いていない。
  
キツネの嫁入り は良く聞くし、調べてみると キツネノカミソリ(狐の剃刀) Lycoris sanguinea というヒガンバナの仲間の植物もあるし、キツネノボタン Ranunculus silerifolius というキンポウゲ科の植物もある。
  
キツネのナントカ というのは案外沢山あるものだ。
   
なんでキツネが好まれたのか分からないけど、なかなか興味深い名前の数々である。
  
  

2010年11月26日金曜日

まぁるく行こうよ
    

葉っぱには色んな形があるものだ。
 
昨日ご紹介したホオノキ倒卵形をはじめ、
 
線形 被針形 楕円形 卵形 心形 などなど枚挙に暇がない。
 
そこで見掛けた美しい形の葉っぱがこれだ。
    

その名もハクウンボク Styrax obassia というエゴノキ科の落葉小高木である。
  
ところどころ虫に食われているのはご愛嬌であるが、どうです、このカタチ。
丸いじゃぁありませんか。
  
これを何と表現するのか調べてみたところ 広倒卵形 というらしい。
すなわち昨日のホオノキのように逆立ちした卵形をしているが、その幅が広いということになろうか。
  
ふーん、こんなに丸いのにまだ卵形なんだ。
  
そのカタチの素晴らしさ、そして微妙に黄葉がすすんでいるその曖昧なさまに魅せられてしばらくそれを眺めていた。
  
で、気になるのが これ何?? ってこと。
  
正直に告白すると、これが何の樹なのか皆目見当がつかなかった。
丸い葉・・・ カツラ Cercidiphyllum japonicum かな、イヤ違うな。
しばらく考えたが分からない。
  
こういうものは考えてたって分からないものは分からないものだ。
  
となると次は樹にラベルが付いていないか調べる。
  
・・・付いていない。
  
もうお手上げか?
  
そうではない。
  
近くを公園を管理しているお兄さん2人組が通ったので聞いてみた。
二人で顔を見合わせて考えてくれるのだが、分からない。
するとお兄さんの一人がわざわざ公園管理事務所に戻って調べてきてくれるという。
   
申し訳ないので断ろうと思ったのだけど 「いいんです、いいんです」 といって一人のお兄さんがフットワーク軽く消えていった。
  
雨の中、待つことおよそ15分。
  
もう一人残ったお兄さんの携帯が鳴った。
そういうやりとりを経て得た回答がハクウンボクだった。
  
勉強になったなぁ。
お兄さんありがとう。

 
  

2010年11月25日木曜日

ホオノキ Magnolia obovata


昨日ご紹介したタイサンボクも、コブシも、モクレンマグノリアだと言ったのだが、ついでにもう1つ。

それがホオノキ Magnolia obovata だ。

実は4月22日の花咲ブログで、料理をのせるお皿の役割をしている大きな葉っぱとしてご紹介しているのでそちらも併せてみていただきたい。

学名 obovata は 倒卵状の という意味があって、確かに卵が逆さまになったような形をしている。

形も特徴があるが、なんといってもそのサイズが目をひく。
デカイのである。
花咲ジジイの手の大きさと比べてみればその大きさが知れるだろう。
これなら料理をのせても余裕である。



葉の表と裏のが違うあたりもユニークだ。

これだけ大きな葉が付いていても、樹全体としてはバランスがとれていてとても自然なところがスゴイと思う。
葉っぱが大き過ぎて変な樹 とは誰も思わない。
   
他にもトチノキプラタナス、そしてユリノキなども葉がかなり大きい。
     
落ち葉がハラハラと舞う今の季節、落ち葉拾い もなかなか楽しいかもね。
   
   



2010年11月24日水曜日

タイサンボク Magnolia grandiflora
    

マグノリアである。
   
コブシとモクレンはどうやって見分けるんでしょうか?
などという質問は 学名 である Magnolia を使っていれば出てこない質問である。
マグノリアって、発音しづらいわけでもないし、是非普及させれば植物にたいする敷居がグッと下がって親しみやすくなると思うのだけどどうだろう。
   
そしてこのタイサンボクもマグノリアである。
コブシもモクレンも落葉樹で、今頃は黄葉してもうちょっとすると丸坊主になるが、このタイサンボクは常緑樹である。
   
grandiflora というのは 花が大きい という意味があるが、大きいのは花だけではない。
樹高も高いし、葉も一枚一枚が大きい。
葉は大きくて、さらに表と裏の色が違うし、硬いという個性満載である。
   
花はモクレン、コブシと見た目はあまり変らない。
   
花が散ったあとに実ができるが、それは黒っぽくて、燃え尽きた巨大なマッチ棒のような感じである。
   

しかしその黒っぽい実が裂けると、中には真っ赤に熟した種が顔をのぞかせる。
黒と赤 という自然界にしてはなかなかビビッドな色遣いが目をひく。
   
こういうものが落ち葉と一緒に落ちてるんだから、森や林を歩くのはたまらない。
 (一番上の写真はタイサンボクの実がのっている葉っぱはスズカケノキの葉なのでお間違えのないよう・・・)  
  


2010年11月23日火曜日

新宿御苑人模様
     

今日は勤労感謝の日でお休みでしたが、どこかへ出かけましたか?
天気もお昼くらいから回復して、行楽日和になった。
   
花咲ジジイは再び新宿御苑に繰り出した。
   
この前は雨のため思うような成果があがらず、今日はそのリベンジを果たしたというわけである。
   
数日前ご紹介したラクウショウのゴージャスな紅葉も晴天の下、見栄えが違った。
   
今日はちょっと歩くと汗ばむくらいの気温で、鼻水をすすりながら苑内を歩いたときとは大違いである。
この前は平日だったし、天気も良くなかったので閑散としていたが、今日は国民の休日であるし、天気もよかったのでとても賑わっていた。
   
新宿門を入ってすぐに真っ赤に紅葉したカエデがあるのだが、その周りにはカメラを構えた愛好家たちがベストショットを真剣なまなざしで狙っていた。
花咲ジジイはちょっとひねくれているので、カエデの紅葉そのものよりも、それを必死に撮っている人たちのほうに関心がいってしまう。
    

だって皆同じ被写体を狙って一斉にカメラを構えているんだから、ちょっと異様であると思う。
コンパクトデジタルカメラあり、デジタル一眼あり、アイフォンあり、三脚あり、携帯電話あり、銀塩あり、とスタイルはさまざまだ。
   
森の奥のほうへと進むと、人が少なくなり喧騒を忘れさせてくれる。
   
目を閉じて音を聞いていると、風の音、風で枝や葉がこすれる音、鳥の声などが聞こえてくる。
日比谷公園同様、これが東京のド真ん中か?と疑いたくなるような自然がある。
    

ベンチには防寒着で完全武装した女性が腰掛けて静かに読書をしていた。
なんともリッチな時間の過ごし方ではないか。
  
そんなわけで秋たけなわの新宿御苑紀行はまだ続く・・・・。
  
   



2010年11月22日月曜日

内藤とうがらし
   

初めて聞いたな、内藤とうがらし
   
これも新宿御苑に行ったときのこと。
   
説明によれば、
内藤家の菜園(のちの御苑)から広がった野菜のひとつ。
内藤新宿周辺から大久保にかけての畑は真っ赤に彩られて美しかったという。
当時は成熟したものを漬物用や香辛料として使われました。
   
ということで、新宿御苑ではこの内藤とうがらしの復活を目指して栽培をしているらしい。
   
実は花咲ジジイは大のトウガラシ好きなのでありました。
牛丼でも、天丼でも、豚汁でも、なんでもかんでもワッサワッサと七味、もしくは一味を振る。
   
ときとして周囲が ひく くらいかけることがシバシバである。
もう、親の仇くらいの勢いで振るのだ。
   
食べても良いが、こうやって真っ赤になったトウガラシは観賞価値も高いと思われる。
かつて、その昔、新宿から大久保界隈まで真っ赤な絨毯を敷いたようにトウガラシが栽培されていただなんて知らなかった。
想像するだけでなんなステキではないか。
   
このトウガラシの本当の復活を目指すなら、視覚だけではなくて、やはり味覚にも訴えればその効果は一層高いと思うのだけどどうだろう。
   
寒空のした、温かい豚汁を屋台などで安価で売り出して、そこにこのトウガラシを使った七味、もしくは一味を置く・・・・ 
さらにその横にはお土産用の七味、もしくは一味をおいて売る。
   
どうです、いいでしょ。
なぜなら花咲ジジイもそれがあれば是非買いたいと思ったから思いついたのだけなのだが悪くないアイディアだと思うなぁ。
  


2010年11月21日日曜日

ゴージャスな紅葉
    
新宿御苑をさらに進もう。
   
御苑の西端に池というか、湿地があって、そのあたりにラクウショウ Taxodium distichum が群生している。
   
以前にも一度ラクウショウについて書いたことがあると思うが、今日はそのスバラシイ紅葉をご覧いただきたい。
赤でもない、銅でもない、ゴールドでもない、なんともいえない奥深い色合いが魅力で、思わず ゴージャス!! とうなってしまう。
   
ナントカ姉妹がしきりにゴージャスと言われているが、本当のゴージャスとはこのようなものを指すのではなかろうか。
   
ラクウショウは針葉樹では数えるほどしかない 落葉 する針葉樹である。
同じ落葉針葉樹でゴージャスな紅葉を見せてくれるのが、メタセコイヤで、その様子は花咲ブログ2008年11月25日に書いているので見ていただきたい。
   
ラクウショウは湿地、沼地などの水辺に育つために呼吸根という根が発達しているのが特徴である。
根は土の中で呼吸しているのだけど、水辺などの土はグショグショにぬかっていて土にはあまり空気が含まれない。
そこで潜水艦の潜望鏡のように呼吸をするための根をニョキニョキと地上に出して呼吸をしている。
    
この様子は都内であれば小石川植物園石神井公園などで見ることができるが、新宿御苑のラクウショウの呼吸根の出かたはとても旺盛で小さな木が沢山はえているようにも見える。
   
なかなか貴重、かつ希少な眺めである。
  
  

2010年11月20日土曜日

Japanese beauty
     

場所は新宿御苑
   
日比谷公園探索を終えて新宿御苑に移動した。
   
この秋の時期にいろんなところでやっているのが キク に関するイベントである。
   
日比谷公園でもやっていたし、新宿御苑でもやっていた。
   
ふーん、キクねぇ とやもすると通り過ぎてしまうところだが、新宿御苑のこのキクはド肝を抜くスゴサがあった。
   
どうスゴイのかというと、この大きな大きなキクの鉢に咲いている花は たった一株から仕立てられている ということである。
   
いいですか、たった一株ですよ。
それがこんなに大きなキクに。
スゴクないですか?!
   
茶化す気はないが、例えるなら有名人や経済界著名人の葬儀などで、こういった几帳面に並べられたキクの祭壇をみることがあるが、それ以上である。
切花なら几帳面にも並べようがあるが、しつこくて恐縮であるが、これはたった一株に咲いたキクの花であるというところがスゴイのだ。
     
スカートめくりではないが、下からのぞいてみると確かに茎は一本しか見当たらない。
しかもそんなに太くはない。
   
解説によれば、これは大作り花壇といって
一株から数百輪の花が咲くように仕立てる、御苑独自の技法です。
花全体が同時に咲き、かつ姿かたちがともにそろうなど、高度な技術を必要とします。
絢爛豪華な美しさは新宿御苑の菊花壇の白眉です。
   
どうです、スゴイでしょ。
   
まず絢爛豪華だなんて、パソコンの変換機能がなければちゃんと書けるかどうか怪しい。
さらに 白眉 だなんて意味はなんとか知っていても、どういうシチュエーションで使って良いのか分からないが、こうやって使うのかと納得させられる。
  
一番の驚きは新宿御苑オリジナル技法であるということだ。
他にはこういう仕立ては真似できないということだろうか。
   
因みに写真の中央の白い大作り花壇のキクは、ナント 627輪も咲いているのだ。
   
これってはやり日本の誇るべきクラフツマンシップ、いわゆるジャパニーズ・ビューティーってものなんだと思う。
  
一見の価値はあるぞ。
 

  

2010年11月19日金曜日

ギンナン禁止
      
    
大きなイチョウもあるが、普通サイズのイチョウも沢山あるのが日比谷公園である。
   
イチョウがあれば、ギンナン拾いをしたくなる人がいても不思議ではない。
  
ギンナン狙いの人たちにとっては、まさに宝の山ではなかろうか。
  
ギンナンを拾う。

袋に詰める。

袋を家に持ち帰る。

ギンナンを取り出す。
    
ここまでは良いが、イザ食べようとすれば、周りのいわゆる果肉部分を取り除かねばならない。
ギンナンの本当に欲しい部分は、ギンナン全体からすれば僅かであり、かなりの手間を強いられる。
  
手間だけではない。
その不要な果肉の部分は クサイ のだ。
    
できることなら家には持ち帰らず、ギンナン拾いの勢いで下地処理をしてから家路に着きたいものなのかも知れない。
そうすれば手荷物も多少は軽くなるし。
   
そこでどうするか。
   
公園の水道で果肉部分を揉みしだいて、水で大雑把に洗い流すというのは誰でも考えつくことだろう。
    
誰もが考えつくからこそ、日比谷公園の水道はギンナンの臭い果肉まみれになってしまうのだと思われる。
  
そこで今日の写真のような張り紙がしてあった。
   
まぁそうだよね。
自分一人だけ・・・ と思っても 皆が同じ行動に出れば大変なことになる。
   
公園には色んな人たちが集うものである。 
   
   
そういえば冷たい雨が降りしきる中、傘をさして熱心にスケッチをしている団体があった。
   
すごい根性である。
   
しばらく観察していたらば、皆ある程度描くと松本楼へと吸い込まれていった。
      
色んな意味で芸術の秋と食欲の秋を目の当たりにして、雨の日比谷公園をあとにした・・・・。(つづく)

 

 

2010年11月18日木曜日

悠々と
          
そんなわけで雨の日比谷公園に出掛けたときのこと。
   
日比谷公園の中には幾つかのレストランがある。
    
日比谷パレス とか、 日比谷茶廊 とか、そして10円カレーで有名な松本楼など。
公園にしてはなかなか気の利いた店構えであるし、お値段もそこそこのようである。
   
10円カレーといっても、常に10円ってわけではない。 
9月25日に1500食のみで、通常価格はハイカラビーフカレーは760円らしい。
   
イカン、話が逸れた。
   
日比谷公園のほぼド真ん中にある松本楼の脇に大きな大きなイチョウがある。 
でた、またしてもイチョウか、とゲンナリしないでいただきたい。
   
ご覧のように巨木である。
その名を 首かけイチョウ というらしい。
  

説明によれば  
日比谷公園開設までは日比谷見附(現在の日比谷交差点脇)にあったものです。
明治32年頃、道路拡張の為、この大イチョウが伐採されようとしているのを見て驚いた、日比谷公園の生みの親 本田静六 が東京市参事会の星亨議長に面接を求め、博士の進言により移植されました。
移植不可能とされていたものを、博士が「首にかけても移植させる」と言って実行された木なので、この呼び名があります。
     
看板に本田静六とシールが上から貼ってある事、文脈に関係なく突然 博士 という単語が出る事、あたりに「生みの親」をめぐる揉め事があるのではないかと勘ぐってしまうが、まぁいいか。
    
ともあれ、その姿は勇壮であり神々しい。
   
道行く人々が立ち止まって首かけイチョウを眺めていくが、幹の大きさと人間を比べてみてほしい。
   
   
そしてこれはついこの前、10月半ば頃、まだ葉が青々としていたときの首かけイチョウである。
   
このイチョウの下に立っているだけでエネルギーを貰えそうな気がする。
    
イチョウの下は柵があって入れないようになっている。
イチョウの葉が落ちてあたりが真黄色になったことで、普段は気付かないものが見えてきたりもする。
    
  
ご覧のようにどうやらタマリュウのようなもので、ト音記号やら音符が描かれていたのだが、知らなかったなぁ。




2010年11月17日水曜日

忍びよる秋
    

東京では冷たい雨が降った。
   
今日は日比谷公園、そして新宿御苑とふたつの名園をハシゴした。
自転車で、といきたいところだが、今日はこの天気なので電車で移動した。
   
それぞれの公園でちょっとしたイベントを企画しており、その下見に出かけたというわけである。
   
雨そのものは大したことはなかったが、長時間屋外にいて身体の芯まで冷えきってしまった。
   
東京を代表する名園だけあって、ドラマチックな秋の風景が目の前に広がっていた。
その辺は花咲ブログで小出しにしてお知らせしようと思う。
   
まずは日比谷公園
ついこの前まで 紅葉になるんだろうか?! というくらいに青々としていたのに、今日はすっかり秋の装いだった。
  
写真はケヤキなのだけど、紅葉しきっていない、なんともいえない秋のアンニュイな雰囲気が伝わるだろうか?
オマケに雨が降っていたので一層その感は強い。
    

足元をみれば、落ち葉の絨毯が出来上がり、コケの生した石と相まってなかなかの風情である。
   
こんな秋全開の日比谷公園で今度の日曜日 小学生向けのイベントを開催すると以前お知らせしましたが、まだ申し込みを受付けているのでご興味のある方は こちら にどうぞ。
  
東京で小さな秋をみつけよう!