2011年5月31日火曜日

英国便り 7


今日は月曜日。

当地、英国では Bank Holiday Monday といって今日は国民の休日となっています。
これによって土曜日が休みの場合は3連休となり、初夏の気持ちの良い季節にちょっとまとまった休みをとるわけです。

ラジオを聴いていたらば、このバンクホリデーでイギリス人が最も出掛ける、もしくは出掛けたい場所はスペインなんだそうで、ここでも安・近・短というトレンドを見ることができます。

さて床に寝た割には熟睡して目が覚めたのは7:30ころでした。

天気に詳しい(というか天気オタク)の友人が昨日から 「月曜日は天気が悪そうだよ」 とlいう言葉とは裏腹に晴天とまではいかないまでも曇り空でまぁまぁのスタート。

車でどこかの庭園に繰り出そうかとも思いましたが、今日は休日なので道路も混んでいそうですし、ケンブリッジの街もなかなかどうして素敵なので、街をぼちぼちと散策することに。

街の中心にあるライオンヤードというショッピングセンターがかなり近代的に変貌しいたこと以外はだいたい昔のままでした。
そもそもこのイギリスという国は5年前も100年前もあまり様子が変わっていないのではないかという感じがしますが。

ついこの前NHKで世界の街歩きのような番組をやっていて、ケンブリッジが取り上げられたときに懐かしく観ましたが、そこで出てきた裏道の雰囲気の良い通りというのを観て 「あっ、あそこだ!!」とすぐに分かったので、今日はカメラを持ってそこに行ってみました。

今日の写真がそれです。

何気ない普通の裏通りですが、初夏の気持ちの良い様子が分かっていただけるかと思います。

これからもうちょっと街を歩いて、その後は昔の 「同居人」である友人宅に泊めてもらう予定です。
パブに繰り出したのち、友人宅の床で寝袋に包まって寝るという気兼ねのない旅といったところです。

2011年5月30日月曜日

英国便り 6


怪しい雲行きでスタートした1日。

やはり曇り→晴れ→雨→曇り・・・・ とめまぐるしい1日でした。
庭の写真を撮るにはピーカンの青空よりは適当に曇っていたほうがうまく撮れる気がして曇天はウェルカムです。

結局2つの庭を巡って、車を飛ばしてケンブリッジにやってきました。

早速友達とパブに繰り出して、今晩は友人宅の床に泊まります。
床に寝るといっても、こちらでは普通のことで、寝袋持参で友人宅を泊まり歩くというのはママあることです。

今回もこれを見越してスーツケースの半分は寝袋でした。
友人宅ゆえ、あまりノンビリとブログを書いている時間もないので今日は手短に。

明日はバンクホリデーといって月曜日ですがイギリスは国民の休日です。
予報によるとあまり天気は良くないそうで、天気によって庭を見に行くか、街に留まるか決めようと思います。

簡単ではありますが、また。

2011年5月29日日曜日

英国便り 5



「あのー、お宅のお庭を是非拝見したいんですけど・・・・」
なんとも突飛で間抜けな電話をかけて、3件のお宅のお庭に伺うアポが取れた。

土地勘がない場所で、住所だけが頼りだったけど、どうにかこうにか庭にたどりつく事ができた。

3軒とも実に親切に出迎えてくれて、その優しさが胸に染みた。

花咲ジジイが持っているキュー・ディプロマという資格は日本では屁のつっぱりにもならないが、ここ英国では皆一目置いて接してくれるので大変有難い。

10時、12時、14時と2時間おきに3軒のお宅を回ったがどれも個性的で、しかも庭に対する愛情に溢れていた。

詳しくはまたの機会にするが、その完成度の高さに 「金脈を掘り当てた」 ような気持ちになった。
どの庭もまだ日本には紹介されいない庭だが、本当に素晴らしかった。

ちょっと先に唾をつけた気分になった。

写真も600枚以上撮って、大興奮だった。

庭を単に見せてくれるだけでなくて、紅茶飲みつつビスケットをかじりながら庭談義に花が咲く。
苦労話しや、今心掛けていることなど、惜しみなく話してくれたことは本当に有難かった。

どの庭でも 「日本人で庭に来てくれたのは初めてだわ」 と喜んでくれて僕もなんとなく嬉しかった。

グレートディクスター、べスチャトー、シシングハースト、ヒドコートマナーなど有名庭園は沢山あるし、入場料を払えば誰でも見れるが、こうやって尋ねて行った先にこそ普段着の飾らない英国人の庭に対する情熱の本質をみることができる気がする。












2011年5月28日土曜日

英国便り 3の2


おはようございます。
今、朝6時半です。

ヨークはさすがに北部に位置するだけあって気温が低めで夜は10度を割っていたりします。
昨晩は外から戻ると部屋がサウナのようでした。
そう、暖房がガンガンに入っていたのです。
あまりの暑さに暖房を切って窓を開けて寝ましたが、当然夜中に寒くなってゴソゴソと窓を閉めてふとんに包まって眠りました。

今日は庭めぐりに向けてすでにシャワーなど浴びて出掛ける準備も整いましたが、肝心の朝食が8時からということでこの前突如として消滅してしまったチェルシーフラワーショウのことを思い出しながらちょっと書いてみようと思います。

今年の英国は冬がかなり寒くて雪も多かったらしいのですが、春になったら突如気温がグングンあがり、そして雨がほとんど降らないというカラカラ状態だったそう。

ガーデナーたちは植物たちへの水遣りで大変そうですが、旅をする人間にとっては晴れが保証されたような気になって好都合だと不謹慎ながら思っておりました。

その日は朝から厚い雲が垂れ込めて、どうしたって遅かれ早かれ降るでしょうって空模様でした。

午前中に打合せが一件あってからチェルシーに向かったので会場に着いたのは13時を回っていました。
チェルシーフラワーショウは8:00~20:00開場しているので13:00に着いたってまだまだ余裕です。
3~4時間でササッと帰ろうと思っておりました。

今回は単なる物見遊山ではなく現在の園芸のトレンドなど広く知る良い機会なので丹念に見てまわる決意で行ったわけです。

駅を降りて会場に向かって歩いているころからパラパラと雨が降ってきました。
でもちょっと雨宿りしているとスグに日が差してきます。
英国独特の変りやすい天気なのだな、とタカをくくっておりました。

開場は押すな押すなの人出で、明治神宮の初詣かと思うほど(大袈裟か)(初詣行ったことないし・・・)。

それでもプログラムを手元に置いて洩れのないよう作戦を立てて各ブースを巡りました。

しばらくは良かったです。晴れていて。

ところがあれよあれよと黒くて厚い雲が近づいてきて、ザーッとバケツをひっくり返したかのように雨が降ってきました。
皆、一目散にパビリオンといって会場の中心にある大きな大きなテントのなかへ避難します。

すると数分でまたすがすがしい日差しがさしてきて皆ゾロゾロと外に出ていきます。

またしばらくすると再び暗雲が近づき・・・・

と、これの繰り返しです。

しかも雨がやってくる頻度とその間隔が徐々に短くなってきて、我々はパビリオンに釘付け状態。
ちょっとやそっとの雨ではめげない自分も、これは無理!!っていうほど。


写真をみてそれが伝わりますでしょうか?
パビリオンの屋根に叩きつけられる雨の音で会話ができないほど。

事態は一向に良くならないように見えて 「もう帰りたい・・・」と心が折れそうになりましたが、このためにはるばる日本からやってきたのだからやり遂げねば!と自分を奮い立たせてどうにかその場に留まりました。
一応、仕事だし、当たり前と言えば当たり前ですが。


そんなスコールのような雨が繰り返された結果、会場には大きな水溜りができてしまって、一部のショウガーデンには近寄れないほど。

天気の不安定な英国を見越して足元はこのブログの右下にあるバナーのビーンブーツでしたので、これはナイスな判断でした。

皆、それでもイギリスの初夏の一大イベントをなんとか楽しもうという心意気が伝わってきました。
雨合羽を着たまま、晴れ間を狙ってシャンペングラスなど傾けているのは、もはややせ我慢の域か、と。

やり残しがないように、と思って雨を避けながらウロウロしていたらば、なんと時計は20時を回っていました。
まさか、最後までいることになろうとは。

なんとなく湿ったティーシャツが冷たくてイヤな感じで、疲れもありましたが、向かったのはもちろんパブ。
やり遂げたぞってことでビールが美味しかったなぁ。












英国便り 4




近所のカフェで朝食を済ませてからレンタカー屋へと向かった。

小型の黒い韓国車で、まず走ってくれればスタイルなどは気にしないのだ。

一路、イングランド北東部ヨークへ向かった。

まぁ遠いということは覚悟していたし、知っていたのだけど、飛ばしたのにもかかわらず4時間以上掛かってしまった。

英国の良いところのひとつとして高速料金が無料というのがある。
これだけ長距離を移動するときには大変助かる。

英国の良いところのひとつとして古いものを大切にするというのがある。
皆120キロくらいで走っている中、上の写真のような今にも空中分解しそうな車が頑張って走っていた。 運転していたおじさんも 紅の豚 かと思ったよ。

こういうのを見るとスゲーなぁと感心してしまう。

ヨークは花咲ジジイの園芸留学スタートの地であり、甘酸っぱい思い出が沢山ある。
もうあれから10年以上経つのか、と思うとあまり進歩のない自分に嫌気がささないでもない。

通っていた学校にチラリと顔を見せて今日の宿の物色に街の中心地に向かった。


英国は今度の月曜日が休みで3連休となるためか、観光地であるヨークに入る道も出る道も大渋滞である。
しまった、と思ったけど後の祭りだ。

ヨークには2泊して庭めぐりを精力的にこなす予定。
今日のどの辺が花咲ブログかというと、さほど花咲でもない。
今日は移動日だっていうことでご容赦いただければと。
昨日もかなり一生懸命チェルシーフラワーショウのレポートを書いたんだけどな。

そうそう、これから2泊滞在する宿は電波の状態が良いみたいで久し振りにサクサクとブログも書けるので大変有難い。

それでは次回は庭のレポートでもできれば良いかなと思っております。







2011年5月27日金曜日

英国便り 3


昨日は世界最大級のガーデンショウであるチェルシーフラワーショウに出掛けて色んなことがあったのだけど、それらを楽しくまとめた文章をアップする直前で通信環境にトラブルが出て全てが消え去ってしまいました。

約40分かけて書いたのですが、もう出掛けねばならずイチから書き直すのは今は難しいのでとりあえず

「昨日はチェシーフラワーショウに行ってきました」

「スゴイ人出でした」

「バケツをひっくりかえしたような雨に祟られました」

「元気です」

といったあたりで、大変申し訳ないが失礼いたします。

今日はロンドンからイングランド北東部のヨーク方面に移動します。

それでは、スミマセン。











2011年5月26日木曜日

英国便り 2



今年の英国は寒い冬が長いと思ったら、突然春がやってきて気温がグングン上がり、雨が降らず、植物たちは従来よりも3~5週間も早いのだという。
早いというのは例えば花が咲くのがいつもよりも1ヶ月ほど早いということらしい。

よってバラなんかも今の時期でも全開に近いんだそうで、異常気象の片鱗はこんなところにも見てとれる。

さて昨日はキューガーデンにほぼ終日いた。
庭を見ていたというよりも、庭園内の知り合いに会って話をしているうちに夕方になってしまったという感じで、肝心の庭の様子をつぶさに見る余裕はなかった。

行く先々で 「まぁ紅茶でもどうだい?」 と言われて話し込むので、しまいには紅茶でお腹がガボガボになってしまった。

話と言えば、お互いの近況などが話題の中心だが、やはり「地震はどうだった?」「今はどうだい?」という地震、津波、原発問題に関する話題も必ず聞かれた。
ニュース映像を見れば、それが福島であっても、土地勘がなければ 「ヤツは大丈夫なのか?」 と思うのは当たり前かもしれない。

まだまだ話足りないという感じはあったけど、時間がなさ過ぎて適当なところで切り上げて次へと移動するようにした。


写真はキューガーデンのキューレーターと喋っていたときに窓から見えるパームハウス(温室)がとても良い感じだったので撮ってみたもの。
キューレーターの執務室の窓越しからの写真なのでかなりレアであるといえよう。

さて一通り話をして向かうのはもちろんパブである。
クラスメイトであった2人と一緒に近所のパブに繰り出した。


そこで久し振りに美味しいエールビールを飲んで話に花が咲いた。
なんだかんだ言って6パイントほど飲んだだろうか。
時差の影響もあってか突如猛烈な眠気に襲われた。

「〆」にパブ自家製ハンバーガーとチップス(ポテトフライ)を食して千鳥足で家路についた。

昨日書いたように、家には誰もおらず戸締りをして早めにベッドにすべりこんだ。











2011年5月25日水曜日

英国便り 1



というわけでイギリス、ロンドンに着きました。

今は5月26日午前6時。
時差の関係なのかパッチリと目が覚めました。

インターネットの設定にしばし苦戦しましたが、なんとか繋がりそうです。

それにしても約12時間の飛行時間はかなりの苦行です。
さらに空港では入国審査の長い列で1時間も並びました。
人気ラーメン店並み。

地下鉄に乗って着いたのは、キューガーデン近くの住宅地。
夕方6時を回っていましたが、まだまだ明るくカラッとした日差しが気持ち良かったです。

キューガーデンにいた3年間、僕はここに下宿していました。

当時、お世話になったお父さんとお母さんに 「好きなだけ泊まっていきなさい」 と言われてお言葉に甘えることにしました。

なんと彼らは今朝から5日間ほどパリに行くのだそうで 「好きにしてね」 と家の鍵を置いて出掛けていきました。

3年間一緒にいたとはいえ、久し振りに会って鍵を置いて留守にしてしまう・・・・

器が大きいというか、なんというか。

そんなわけで勝手知ったる我家のごとく、シャワーを浴びて、台所へ行ってゴソゴソと紅茶などいれてこのブログを書いております。


上の写真は2階から庭を見たところ。

「以前の部屋を使いなさい」と言われて入った部屋はほぼ当時のままでした。
小さい机、本棚、クローゼットなど必要最低限で、広さは約6畳。

ヒースロー空港が近いので飛行機の音が聞こえます。


勉強、結構大変だったなぁ・・・ とあの頃のことを思い出してしまいました。

今日から帰るまで、無駄のないように行動するべく綿密な計画を立てています。

まず今日は世界遺産にもなっているキューガーデンでほぼ終日費やす予定です。

色んな情報やネタを収集してきますのでお楽しみに。









2011年5月24日火曜日

しばらく出かけます

おはようございます。

花咲ジジイは今、成田空港におります。

久し振りに英国に行ってまいります。

去年の今頃も行っておりましたが、イギリスの一番良い季節ですので行くならこのあたりかな、と。

約一週間の慌しい旅ですが、その間にロンドン、ケンブリッジ、ヨークという3つの街を中心に移動する予定です。

いずれも以前住んでいた場所なので、久し振りに懐かしい友達に会って美味いビールでも飲めればと思っています。

ロンドンでは今週からチェルシーフラワーショウが始まります。
花咲ジジイは木曜日にチラリと様子を見に行こうと思います。

花咲ブログは 「毎日更新」 を基本としていて、現地からのホットな話題をお送りできればと思うのですが、行った先のネット環境がどのようなものかは全く分からないので、もし更新できない場合はご容赦ください。

それでは行ってまいります。

皆様もどうぞお元気で!!!

2011年5月23日月曜日

『自分だけの植物図鑑を作ろう!!』

今日はちょっとお知らせがあります。

子供たちに身近な植物を観察してもらって、気付いたことをスケッチしたり書き留めたりしていくと自分だけの植物図鑑ができてしまう、という自然観察ワークショップを昨年から始めました。

その名も 『自分だけの植物図鑑を作ろう!!』

都内であっても自然が豊かであることに驚かされることでしょう。

「花」「葉」「根」「実」の全4回シリーズです。

1回だけの単発参加も可能です。

お子様の夏休みの宿題としても最適だと思います。

是非ふるってご参加下さい。







  • 120分 体験学習】自然観察&体験ワークショップ

     『自分だけの植物図鑑を作ろう!! 花について』

    自分の手で自分だけのオリジナル植物図鑑を作っちゃおう!!!
    自然いっぱいの公園で、植物を観察しながら、「探して、見て、触って、聞いて、匂って」と五感をフルに使った体験をしながら、植物について学びます。

    そして、体験しながら学んだことをまとめていくと、、、、
    自分だけのオリジナル植物図鑑の出来上がりです!!!
    もちろん、作った植物図鑑は持ち帰って自分の本棚へ!!!
    自分で作った植物図鑑を開けば、体験しながら学んだことが、
    ワークショップの楽しい思い出とともによみがえります。

    ~~自然観察&体験ワークショップ 『自分だけの植物図鑑を作ろう!!』について~~
    『自分だけの植物図鑑を作ろう!!』ワークショップは、全4回で構成されています。
    それぞれの会でテーマを設けており、テーマごとの図鑑を作ります(章を構成するようなイメージです) 全4回シリーズを通して、植物の基本的な仕組みや生態が理解できるような内容となっています。

    『第一回 花について』(6月19日開催)
      ☆☆☆夏休みの宿題にも最適です!☆☆☆
    『第二回 葉っぱについて』(7月31日開催予定)
    『第三回 根っこについて』(9月開催予定)
    『第四回 実について』(11月開催予定)

    内容:「植物が好き!!! 植物の事を知りたい!!!」親子体験ワークショップです。
    予定している内容
    第一回 花について
     ・花は何をしているの?
     ・花のしくみはどうなってるの?
     ・花の様々な色や形について
       左右相称花・放射相称花 / 虫媒花・風媒花 など

    本体験学習の目的・趣旨
     ・花役割(生殖器官である)を学ぶ
     ・花の多様性を学ぶ
     ・左右相称花・放射相称花 / 虫媒花・風媒花の違いを学ぶ

    開催詳細

    日時: 2011年6月19日(日)10:00~12:00
    小学校低学年:親子での参加となります
         小学校高学年:親子もしくはお子様のみでの参加も可です

    定員: 20組(最小開催人数:5組)
    場所: 日比谷公園
        (地下鉄丸ノ内線・千代田線「霞ヶ関」、日比谷線「日比谷」下車 徒歩2分JR「有楽町」下車 徒歩8分)

    集合場所: 現地(詳細はお申し込みされた方にご連絡しております)
    対象: 小学校低学年のコースは、親子での参加となります
             小学校高学年のコースは、親子もしくはお子様のみでの参加となります

    持ち物: 動きやすい服、タオル、筆記用具(鉛筆・色鉛筆など)、のり、はさみ、水筒など適宜
    費用: 3,000円(税込)
        ※「花について」の回の参加費用です
         ※事前にお振込をお願いしております

    申込方法: event@hanasaka-engei.com まで以下の項目を記載のうえ、お申込みください。

    *お子様の氏名:
    *お子様の氏名(カナ):
    *お子様の性別:
    *お子様の学年:
    *保護者の氏名:
    *保護者の氏名(カナ):
    *郵便番号:
    *住所:
    *ご自宅の電話番号:
    *携帯の電話番号:
    *メールアドレス:
    *その他(ご質問、ご要望など):

    申込受付: 2011年6月15日(水)まで

    ※お申込みをいただいた方へは、別途詳細をご連絡いたします。
    ※定員になり次第締め切らせていただきます。
    ※当日の天候により順延となる場合がありますので、予めご了承ください。
    ※参加人数によって、時間の変更をさせていただく場合があります。
    ※最小開催人数に達しない場合は、中止とさせていただく場合があります。

    内容等ご質問がございましたらお気軽にお問い合わせください。


    花咲園芸総研 代表
    プラントナビゲーター 舘林正也




2011年5月22日日曜日

ヤマボウシの花




連休前くらいだったと思う、ハナミズキ Cornus florida の花が終わったのは。


そして今、巷ではハナミズキのソックリさんである ヤマボウシ Cornus kousa が咲いている。


両者ともに似ているが、随分違う。


ハナミズキ: アメリカ産 花が咲いてから葉が出る 苞の先がくぼんでいる 実が赤いドングリのようで食べられない


ヤマボウシ: 日本産 葉が出てから花が咲く 苞の先が尖っている 実がイチゴのようで食べられる


葉が出てから花が咲くというあたりからも、花の咲く時期がヤマボウシよりも遅いので今咲いているとすればヤマボウシだろう。


一番興味深いのは4枚の白い花びらのようなものは 花びら(花弁) ではないということ。

これは総苞片といって、いわばガクのようなものである。


ハナミズキはこの先がくぼんでいて、ヤマボウシはこれが尖っているのだが、尖っているのが今日の写真で分かるだろうか。


そしてヤマボウシの花はその総苞片のド真中にある小さくて丸い部分である。



これはまだツボミの状態。


大仏の頭のように小さい粒々のひとつひとつがツボミなのだ。




そして花が咲くとこんな感じ。



ねっ、ちゃんとひとつひとつ咲いているでしょ。


拡大して見てみよう。



ツボミがカパッと4つに割れて中に4本の雄しべと1つの雌しべが見えるだろう。


緑色の4つの小さな花びらのような部分は花びらではなくてガクだと思う。

この小さな花には花びらはなくて 【ガク+雄しべ+雌しべ】 という構成になっているように見える。


鳥が飛んでいるかのように見える優雅な4枚の純白の総苞片がなんとも美しい。

純白なのはあと1週間くらいだと思うのでどうぞ散歩の際にじっくり楽しんでいただければと思う。


そして秋にどんな実がなるのかも見守ってみると面白いよ。



2011年5月21日土曜日

キショウブ

この前、サンケイ新聞にこんな記事があった。

キショウブ鮮やか 黄色輝く
大田区田園調布の宝来公園で、キショウブが見頃を迎えている。
キショウブは園内にある池のほとりに群生。
毎年この時期に黄色い花を咲かせ来園者の目を楽しませている。
管理している多摩川台公園管理事務所では
「今年は100株ほど間引き、300株程度になっているが、きれいに花が咲いた。
今週までは見頃が続くだろう」 と話している。(5月7日)

なるほど、新聞の小さな写真を見てもなかなか良い雰囲気だ。

とあるゴルフ場にも池があって、そのまわりには黄色い花が満開だった。

思い出すに石神井池のまわりにもキショウブが群生していた気がする。

生育が旺盛な植物なようだキショウブ Iris pseudacorus は。

調べてみたらその旺盛な生育のために 要注意外来生物 に指定されているのだという。

まぁキレイねぇ~ なんてノンキに言っていられない事情がありそうだ。

新聞記事にあった宝来公園では間引いたと書いてあったが、放っておくとそこらじゅうキショウブで埋め尽くされてしまうのかもしれない。

キレイだからといって安易に育てるのは考えものってことだね。







2011年5月20日金曜日

国立自然博物館

平日の昼下がり、甥っ子を連れて上野の杜にある国立自然博物館へ出かけてきた。

以前から気になっていた場所で、図らずとも念願がかなってエラく興奮した。

しかし平日だってのに上野はエラい人出だった。
パンダ目当ての親子、学生、カップルなどでごった返していた。

ちょっと地味ですいているかなと思った自然博物館も多くの修学旅行生で賑わっていた。

なんか落ち着いてじっくり見る気が萎えてしまった。
加えて落ち着きのない甥っ子が一緒だったので 「また改めて来よう」 と誓ってきた。

さてザッと内部を見てきた感想は 「いいぞ、自然博物館!」 というものだった。

植物の進化、日本という固有土壌で植物たちがどう変化してきたかなどなど植物の話題はもちろんのこと、動物、さらには鉱物なども分かりやすく展示してあった。





植物 1800* / 5300*
というのは日本の固有種数が1800種で総種数が5300という意味。 (*は概数という意味)

ひるがえってイギリスはどういう数字かというと
植物 160* / 1623* 

ということで、日本の植物多様性がいかにスゴイかということがわかる。


稲の展示はなにかというと、米は我々日本人が主食とする重要な穀物であり、それがいかに品種改良されてきたのかということを示している。

とにかく勉強になっちゃうことだらけなのである。

向学心に燃えようかという横で修学旅行の中学生が 「キャーっ」 とか 「わぁーっ」 とかやっていて水を注されてしまうのだ。


メタセコイヤは生きた化石として注目されて、こういう博物館としては格好の展示ネタだと思うが、案内板を見た女子中学生が

「イヤだー、メタセコイヤだってぇ。 めっちゃせこいやー かと思っちゃったぁー」

などと能天気に大声で叫んでいた。

でも文句は言うまい。
何故なら花咲ジジイもあの時期は 浮かれポンチ だったのだから。
ある意味、もっとタチが悪かったと思うし。


そんなことはさておいて、さっさと内部を回ってみると、出ました!定番中の定番 屋久杉の輪切り。

樹齢1600年はあるというもので、年輪と年表をシンクロさせているという展示も定番中の定番である。

思ったのは樹齢1600年を超えるわりには幹の直径が小さいな、と。
2メートルちょっとじゃぁないだろうか。
直径2メートル程度であれば街中でもときどき見かけるぞ。

でもそれは早計というもので、屋久杉の生長はとてもゆっくりなのだ。
ゆっくりということは一年の生長が僅かであるということ。
年輪ひとつひとつの幅が狭い=直径が小さい ということではないかなと思う。

ロンドンにその名も Natural History Museum という博物館があって、そこにカリフォルニアのジャイアントセコイアの輪切りがあったのを思い出した。
それはこの屋久杉の輪切の倍くらいあったように思う。

大きければ良いってものでもないのだ。


ロンドンと書いたが、この上野の建物も歴史的に古いものであるように見受けられ、天井を見上げると 「ここはヨーロッパか?!」 というような美しくも立派な造形美を見ることができる。

手軽に海外旅行気分にひたることができるという点でもおススメである。

さらには屋上に出るとハーブ庭園があったりして、天気が良くて時間に余裕があればここでお弁当を広げるのも悪くない。


お隣の上野動物園はパンダ狂想曲といったところでスゴイ混雑だと思うが、ここは穴場である。
どうしてもパンダが見たければ、パンダの剥製もあったよ。

















2011年5月19日木曜日

用意周到


これは何でしょう?

これはアジサイ Hydrangea であります。

アジサイというと 「梅雨どき」 というイメージがある。

梅雨も目前であるが梅雨どきの花が梅雨になって突然花を咲かせるわけではない。
かなり前から着々と準備を進めているのである。

アジサイは落葉する潅木であり、冬の間は寂しいが、春になると一斉に葉を出す。

枝の先端の部分を良く見ると小さい花の芽を見つけることができる。

人知れず花を咲かせるべく準備を進める健気な姿にも注目したいものである。






2011年5月18日水曜日

オレたちモクレン属



ゴメンね、ベタなタイトルで。

「オレたちモクレン属」 はいうまでもなく8チャンネルでやっていたバラエティ番組からインスパイアされたものである。

モクレン Magnolia liliiflora 
コブシ  Magnolia kobus 
ホオノキ Magnolia obovata 
タイサンボク Magnolia grandiflora 

など全てモクレン属 Magnolia (マグノリア)なのである。

そうやって考えたら
「モクレンとコブシはどう違うのですか?」 などという困った質問からは解放されて気が楽になる。

「違いませんよ、ともにマグノリアです」と答えれば良いのだから。

ちょっとそれは詭弁である気もして、TPOによってちゃんと説明しなければいけないこともあるけど・・・。 まぁいいじゃないの、皆マグノリアで。

で、今日は昨日書いた 「雄しべと雌しべがらせん状についていることが特徴です」 というあたりを解説してみたい。

花が終わった今の時期、一番上の写真のようにスティック状のものをみたことがないだろうか?

あれは雄しべと雌しべがついていた跡で、これから秋にかけて実になる部分なのだ。

分かりにくいと思うのでまず花の写真を見ていただきたい。



赤い部分が雄しべ。
何本と決まっているわけではなくて多くの雄しべがついている。

そして黄色い部分が雌しべ。
これも何本と決まっておらず沢山の雌しべがついている。

花が終わるとこれら雌しべ雄しべもポロポロと落ちて、スティック状の 「実のもと」 が残る。


赤い部分に雄しべがついていた。

まだ何本かついているね。

そして黄色い部分に雌しべがついていた。

これらの雄しべと雌しべがついていた跡をみると らせん状 に雄しべも雌しべもついていたんだなぁと分かると思う。

実物を見れば納得できるはずなので、是非見かけたら手繰り寄せて近くで見て欲しい。

面白いのは新しい葉がでる直前は、葉っぱはタテにクルクルと巻かれて芽の中に収納されていること。
この細長いもののなかに若い葉っぱが葉巻のように巻かれて収納されている。


そして、世に出て徐々に葉を広げていく。

これまで書いてきた葉と同様、若いうちは柔らかくて小さい。

こうやってみると花の散ったモクレンもなかなか興味深いと思うのだがいかがだろう。