2011年5月1日日曜日

サクラの意外な楽しみ方
   
  
サクラはスッカリ葉桜になってしまったなぁ・・・・
というのはソメイヨシノ Prunus x yedoensis を指しているのではないだろうか。
世の中、ソメイヨシノばかりがサクラではない。
   
例えばカンザン Prunus lannesiana "Sekiyama" などはまだどうにか元気に咲いている。
でも今日の風であらかた散ってしまっただろうなぁ。

ソメイヨシノの場合、葉が出るよりも前に花が咲いて、その後に若葉が一斉に芽生えるのが特徴だ。
  
   
今は新緑の明るい緑が目に優しい。
   
そんな若葉は明るい緑であるという点では目で楽しめる。
さらに触ってみればとても柔らかいので触れて楽しめる。
若いサクラの葉を軽く揉んで手に移った香りを嗅げば鼻でも楽しめる。
桜もちを食べれば味覚として舌でも楽しめる。
  
サクラの葉っぱの楽しみかたのバリエーションはなかなか多い。
  
で、今回提案したい楽しみかたはチト面白い。
まずサクラの葉をよく見て欲しい。
   
 
  
葉っぱの柄(葉柄=ようへい)にふたつポチっと何やら付いているのが分かるだろうか?
これは何だろう?
  
正解は蜜腺である。
   
普通は花のなかに蜜腺があって、ミツバチなどが蜜を吸いにやってくる。
サクラのユニークなのは、この蜜腺が葉柄に付いていることなのだ。
場合によっては4つ付いているものもあるし、色や形、大きさもさまざまである。
    
  
で、サクラの枝をグイと引き寄せて、この葉柄の突起にそっと舌をのせてみてほしい。
当たり前だが「甘い」はずである。
その甘さがなんとも新鮮な衝撃だったりする。
 
だって葉っぱですよ。
  
サクラの種類によって味が微妙に異なるあたりも実に興味深い。
なのでサクラを見つけたらペロっ、数歩歩いてまたペロっとやってみて欲しい。
   
なんでこんなところから蜜を出すのかというと、諸説あって確かではないが、一番有力と思われるのはアリを引き寄せてその代わりにサクラにとっての害虫を撃退してもらっているのではないかと言われている。
  
因みに蜜を出すのは若い葉っぱの僅かな期間だけなので、善は急げである。


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