2011年6月13日月曜日

箱根の花たち 2

そんなわけで、箱根の植物についての続き。

箱根の山を見ていたらば、かなりの部分がキレイに針葉樹が植林されているのに気付いた。
クッキリと色が違うし、境界がかなりハッキリとしていて、なんとなく不自然な感じもする。

恐らく昔はもっと色んな落葉樹がたくさんあったのだろうが、人間の手でスギやヒノキにとってかえられたのだと思う。

さて、もっと近くの樹を見てみると、白い花が沢山ついている樹があった。



これは ヤマボウシ だ。
ハナミズキと並んで、最近では都内の街路樹としても時折見掛けるが、本来は箱根のような山間部に自生しているものである。

「ヤマ」ボウシってくらいですから、本来はやっぱり山なんだと思う。



続いて目に留まったのは赤と白の花が何ともオメデタイ感じがする ニシキウツギ。
ニシキウツギの ニシキ は 錦 だと思った方、惜しい。
始めは白い花が咲いて、徐々に赤くなっていくという花の色を指して 二色 なんだそうだ。

これも山で見る植物であり、街中であまり見ることはない。

つまりこういう植物たちにとって、高度というのはかなり重要な要素であるわけだ。



今日の最後を飾るのは白い花がなんとも愛らしい ヤブデマリ であります。

あっ、ガクアジサイじゃないの? と思われた方、惜しい。
確かにちょっと似ている。

ガクアジサイと共通しているのは、この白くて大きい部分はガクであるということ。
そしてこのガクのある部分全体を装飾花と言っている。

装飾花であっても、一応、雄しべ、雌しべ、がく、花びらはある。
しかし、生殖機能を失っている、言い換えればタネをつくることがないことから装飾花と呼ばれて、一般の花と区別されているのだ。

ヤブデマリは沢など水の多い場所を好むということだが、確かに箱根は大雨の後で、ザブザブと濁流が押し寄せる脇にこのヤブデマリは咲いていた。

箱根の草花たちはこんなものではあるまい。

まだまだ幾らでもありそうだが、また次の機会にじっくりと観察するとして今回はこのへんで。












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