2012年11月30日金曜日

第13日 屋久島にて


今日は朝から雨が降っていた。

風も強く、かなりの荒天といった具合。

繰り返しになるが、屋久杉・ウィルソン株登山が昨日の晴れた日で本当に良かった。
この雨と風のなか、12時間歩くのはかなりの難行だ。

因みに我々を昨日案内してくれたガイドさんは今日も仕事で登ると言っていたので、心配になってしまった。
大変な仕事だ。

我々は朝食をとった後、昨日のガイドの奥様の案内で屋久島の市内(低地)でウィルソンが100年前に撮った写真の場所を探す。

予め屋久島の観光局に資料を渡してお願いしてあったので、効率良く回ることができた。

時間的には効率的であったが、問題は雨。

写真を撮るにもレンズは濡れてしまうし、何よりも肝心の景色が晴れているときとは全く違ってしまう。
山なんか雨で煙って見えなかったりするのだ。

そんな雨風の中、ボスたちはいつものように何度も慎重に立ち位置を決める。

ハーバードのオジサンが加わったので、彼がカメラが濡れないように傘を持ち、もう一人の英国人が100年前の写真を持つ。
そしてボスが鬼気迫るカンジでシャッターを切る。

そんなことを数か所で繰り返した。

傘はさしても横殴りの雨だし、雨合羽以外のところ、すなわちズボンなどはグッショリ濡れた。

ほぼ予定していた「撮影」を終えて、空港前にある屋久島観光局に御挨拶をしに伺った。
今回は色んなご協力をいただきまして有難うございました。

ハーバードのオジサンがちょっと便秘気味なので薬がほしいというのでドラッグストアに寄る。
サッと寄って、サッと買って、サッと帰りたいのに便秘薬ひとつ買うのに
「Oh my god!!」と大声で連発し、姦しいこと女子高生の如しなんである。

ホテルにいったん戻って着替えてから、また皆で性懲りもなく雨の中を出掛けた。

今度はお土産を買いにである。

数件軒を連ねたお土産やさんを総ナメに。

とある屋久杉加工のお店ではボスが「端材で構わないので屋久杉をひとかけら譲ってもらえないか?」というので、店にいたおばさんに聞いてみたらば「そういうことはしていません」と無碍もなく断られてしまった。

「お金を払ってでもダメですか?」
「そういうことはしていないから」

諦めて店を出ようとしたらば、もうひとり店にいたおじさんが出口にいた我々に近づいてきて、ボスの手をそっと握って屋久杉のかけらを渡してきた。
「シッ。内緒だよ。ここにいて、もう一つ持ってきてあげるから。」

恐らくこのお二人はご夫婦で、奥さんがかなり厳しい方なのだろう。

ボスは手に入れたふたつの屋久杉のかけらと同時に忘れがたいエピソードも手に入れてご満悦だった。

お土産やさんの2階の食堂で遅めの昼食をとった。

ボスはコーヒーと飛魚のすり身のフライという変わった組合せ。
僕はかつ丼を頂戴したが、かなりしょっぱかったなぁ。

約2週間ぶりのゆっくりした時間だった気がする。

これまで、最終フェリー、始発電車、始発飛行機、営業時間開始時間のレンタカー借り、営業時間終了間際のレンタカー返却、食堂オープンと同時の朝食などなど、ギリギリ、めいっぱいの行動をしてきたので、とてもホッとした。

夕方に地元のライターの方が訪ねてきて、今回のウィルソン旅のことについて尋ねていった。


それ以外の時間は、皆部屋で各々机に向かって仕事をしていた。

撮った写真を整理したり、記録をつけたり。

この辺りが面白いところで、普段は大丈夫か?と思うようないい加減な場面があっても、目的がしっかりとあって遊びに来ているわけではないので、ここはキチンと抑えているのだ。


ハーバードのオジサンは真面目な顔してiPadで何かをしていたのだが、何かと思ったらトランプゲームだった。
この人は本当によく分からない・・・。

夕方には皆で大浴場にむかい、屋久島最後の夕食。

ホテルで供される夕食は煮物、揚げ物、蒸し物、汁物、焼き物などなど次から次へと出てきて彼らは大喜び。

感心することにほぼ全て完食であります。

その後は出発に向けて荷造りなど。

僕はフロントの方にお願いして有線LANでようやく2日分のブログをアップし、もう一本ビールを飲んで眠った。

さぁ、明日はいよいよ東京に戻ります。

昼過ぎには着いているはずだが、まだやることがとても多く、またしても一波乱、いや二波乱くらいあるのではないかと思われます。

あと一息、頑張ります。

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