2013年4月15日月曜日

気まぐれ観察会


昨日は「気まぐれ観察会」を開催した。

晴れの日曜日。

代々木公園はスゴイ人出だった。

晴れて気温は高かったけど、風がかなり強くて砂埃が舞い上がる。

いつのときも何かしらの困難が立ちはだかるものだ。

困難があれば、それだけ燃える。
ってほどの困難ではなかったけど。

気まぐれ観察会なので、当初は数人しか集まらないかもなぁなんて思ってたいらば、あにはからんや。
思った以上の方にお足運びいただき、いたく感激した。

こうなると俄然張り切るのは人情というもの。

事前に歩くコースなどはザッとイメージしていたものの、出たとこ勝負の即興観察会である。

ところが、最初に立ち止まった場所でしばらく動けなくなってしまった。

というのは、あるわあるわ、見るべき植物たちが我々の足元に山ほどあったのだ。

腰をかがめてそれを探し出しては、ちょっとした解説を加えて、あとは皆さんに見てもらう。

ナズナ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、キレンソウ、キュウリグサ、タチイヌノフグリ、シロツメグサ、トキワハゼ、カラスノエンドウ、ハハコグサ、マツバウンラン、ハルジオン、スズメノカタビラ、ヘビイチゴ、カタバミ、オオイヌノフグリ・・・

とにかく、どんどん色んなものが目に入ってきて止まらなくなってしまった。

草ばかりではない。

その後は灌木や樹木も。

今回、僕が用意した秘密兵器は「ルーペ」(虫眼鏡)。

宝石商が使うようなやつで、倍率はなかなかのもの。

まず、このルーペの使い方を説明して、練習をしてもらう。

たかがルーペとナメてはいけない。
ちゃんとルーペの性能を活かすための使い方というものがあるのだ。

練習をしたあとは、気になる植物を拡大して見てみる。

例えばハハコグサはキク科なので、花は頭状花序といって、小さな花が寄せ集まってできているはず。

百聞は一見に如かずとばかり、実際にルーペでそれを見てみるといった具合。

植物を観察するには色んな方法がある。

植物との「距離」もそのひとつ。

遠くから見る、立った姿勢から見下ろす、腰をかがめて見る、寝そべって見る・・・。

小さな子供と仲良くなろうとしたらば、その子供と同じ視線に合わせるために腰を落としたり、かがんだりするでしょ。

植物も同じこと。

地面に低くある植物と「対話」するには、彼らと同じ目線にいることはとても大切だし意味があると思っている。

それを説明し、実践しているのが一番上の写真。

別に酔っぱらって倒れているわけではない。

こうやって地面に近づくと見える世界が全く異なるのだ。

もちろん色んな発見もある。

最初は照れがあったり、服が汚れるのがイヤだというムキもあるだろうが、是非一度やってみて欲しい。

ホント見える世界が違うから。

僕はこういうのが全く気にならないので、時に場をわきまえずにやらかしてしまう。

いちど赤坂御用地の脇でこれをやって警備中の警官に職務質問されたこともある。

話が逸れたが、我々はゆっくりと公園を移動して最終的にイチョウの大木の下にいた。

これはオスのイチョウの木。

丁度、イチョウの枝から雄花がたくさんぶら下がっていた。

誰でもイチョウも、ギンナンも知っているけど、イチョウの花がどんなものなのか知っている人は案外少ない。

一年の今の時期だけ咲いているのだ。



今しか見れないイチョウの姿。

僕はこれを実際にお見せしたくてこの企画を思いついたのだった。

なので、気まぐれ観察会の締めくくりはイチョウの木の下で。
これだけはちゃんとシナリオにあった。

15:00から歩きはじめて2時間。

まさにアッという間の2時間でありました。

見て、触れて、においを嗅いで、味わって、音を聴いて・・・、五感を使って植物と向き合う楽しさを実感していただければ何よりです。

気まぐれ観察会はオトナ向け。
今度の日曜日には子供向けの「自分だけの植物図鑑を作ろう!!」を開催します。

まだ若干数の空きがありますので、ご興味がある方は是非お早目に。

子供を「ダシ」に、親が参加っていうのも問題ありません。
例年、お子さんよりも親御さんが楽しんでいるというケースが幾つかありますので。



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