2014年10月31日金曜日

五所神社の木々②


昨日ご紹介したイチョウは言わば前座のようなものだった。

主役はこちら。

御神木のクスノキであります。

これは本当にスゴイ。

以前この神社の前を通過したことがあった。

生憎、その方の車に乗せていただいていたので、木を見たいからといって車を停めてもらうわけにもいかず。

なので今回はいわばリベンジといったところ。

その神社を通過したときに「なんだ??このデカい木は?ただものではない!」と背筋がゾクゾクしたものだが、その感覚は間違っていなかった。

ただものではなかったのだ、ホントに。

樹高36メートル、胸高周囲8.2メートル、樹齢約600年というシロモノ。

サイズや樹齢では昨日のイチョウに負けている部分もあるけど、その勇壮なる姿には惚れ惚れさせられるばかり。

これぞ巨木ってカンジ。




どんなアングルで撮ったってカメラに収まらないんだから。

巨木を見るたびに思うのは、写真に撮るものではないということ。

あくまでも瞼に焼き付けて、胸に刻むものなんだろうなぁ。

デカイ、スゴイ、これは間違いないけど、蒲生の大楠にはやっぱり及ばないかなぁ。

でも樹齢やサイズだけでは測れない「キャラクター」というものがそれぞれの古木、巨木にはあるんだよね。

それが魅力だなぁ。



2014年10月30日木曜日

五所神社の木々①


湯河原にある五所神社。

この前を以前通ったときに、やけに大きな木が鬱蒼としているなぁと思った。

でもそのときには足を止めてゆっくりする暇がなくて気になりつつも通り過ぎるしかなかった。

先だって、その気になっていた神社にどういうものがあるのかジックリ見る機会があった。

凄かった、この五所神社。

まずこのイチョウ。

説明看板によれば、樹高25メートル、胸高周囲8.8メートル、推定樹齢800年!!


堂々たるものであります。

よって湯河原町指定天然記念物となっている。

町指定であって、国指定ではないのが残念だけど、国指定にもひけはとらないのではないかと思われる。

一番上の写真で分かるようにイチョウにしては樹形がやや乱れている。

平成23年の台風で一部の枝が折れて危険なため、かなり大胆な剪定が行われたようである。

なので本来の樹形を保てていないのはちょっと残念。

木が一方向に傾いているのを、逞しい支柱が支えているのが分かる。
樹木の状態としてはあまり良くないということが分かる。

でもこの幹周を見てくださいよ。

ごっつい、太い!

これは立派ですよ。

傷つきながらも威厳を保っているといったカンジ。

黄葉したら凄そうだなぁ。




2014年10月29日水曜日

キノコ


普段このブログで書いているのはいわゆる「種子植物」であります。

広い意味での植物には種子植物以外にはシダ、コケ、藻類、菌類、細菌類などがある。

実は最近あることがキッカケとなって、菌類すなわちキノコに興味が出てきました。

種子植物とて完璧に理解しているわけではないながらも、次なるフィールドはキノコかな、と思っている。





キノコはキノコ独特の生態、ライフサイクルなどがあって、イチから勉強しないと種子植物の常識がそのまま通用するなんてことはない。

実は身近に色んなキノコがある。

興味はもっぱら食べられるか、否かというところに集中しがちだけど、実は樹木などとの関連でもっと深いものがあるのだ。

まずは分かりやすい図鑑などを手に入れて、日々身近なキノコから学習していこうかなと思っている。

 

2014年10月28日火曜日

中央分離帯


昨日書いたセイタカアワダチソウ。

侵略的外来種ってだけあって、タフでどんなところでも逞しく根を張っている。

例えば高速道路の中央分離帯にだってごらんのとおり。



黄色い花が無機質なハイウェイに彩を・・・・とも言えなくもないが、やはり厄介者は厄介者。

これだって放置できないだろうし、刈り払い機で草刈したとしても、そのまま放置できないのでかき集めて・・・、となるとかなりの手間であります。

いやぁ大変だ。

2014年10月27日月曜日

侵略的外来種


今もっとも元気のある雑草。

おそらくそれはセイタカアワダチソウ Solidago altissima だと思われる。

こんな黄色い錐状になった黄色い花、アナタのオウチの近くでも見かけるでしょ。

最近学名にも解説を加えているけど、種小名 altissima には very tall つまり「とても背が高い」という意味がある。

単なるアワダチソウではなくて、セイタカアワダチソウ。

セイタカ=背が高い

おおっ、つじつまが合うではないか。

では背がとくに高くない、普通のアワダチソウもあるのかといえば、「ある」のであります。

それはアキノキリンソウ Solidago virga-aurea なるもので、属名は Solidago で一致している。

でも背が高くないわけではなく、70~80センチくらいにはなる。

なので和名がアキノキリンソウ、「秋のキリン(麒麟)ソウ」なんだと思われる。

名前を観察ポイントにおくというのも結構興味深いことが分かって楽しいものだ。

さてこの前の日本経済新聞で気になる記事があった。

『住民避難で進まぬ手入れ 福島・富岡駅に茂る外来種』(10月21日)
セイタカアワダチソウがはびこって、生態系に大きな影響を与えはじめているらしい。

侵略的外来種ともされるセイタカアワダチソウ。

なかなか手強い相手であります。

2014年10月26日日曜日

オオカメノキ


今日は赤城自然園にて観察会。

秋晴れの日曜日ってだけあって、関越自動車道は大変な賑わい&混雑。

標高およそ600メートルの赤城自然園では紅葉がぼちぼちと始まっていました。

秋の花、秋の実、秋の葉などを見ながら参加者の皆様とゆっくり歩きました。

今回の参加者は年齢幅がとても広くて、下は6歳、上は82歳!!

かなり長いこと植物観察会をやっていますが、6歳と82歳が同時参加したのは恐らく初めてのことだったと思います。

話す内容や、歩くペースなどに気をつけながらあれこれと観察しました。

その後の自由散策中に写真の植物が出てきたのですが、悔しいことに名前が出てこなかった。

葉っぱはかなり大きくて、大人の手のひら以上あります。



写真は撮らなかったのだけど、冬芽がウサギの耳のようになっていてとても特徴的でした。

家に戻って早速調べてみると、どうやらオオカメノキ Viburnum furcatum のよう。

学名を見て気付いた方はスルドイ。

そう、昨日ご紹介したガマズミも Viburnum でしたね。

ということはガマズミもオオカメノキもとても近い仲間ということ。

さらに種小名 furcatum にはpainted(色塗られた)dyed(染められた)という意味がある。

何が色塗られ、染められたのかは一目瞭然でしょ。

恐らく本来はもっと鮮やかに紅葉するものだと思うけど、これはこれでかなり素敵。

まだまだ勉強が足りないなぁ。

オオカメノキとパッと出てくるようにならないと。

2014年10月25日土曜日

みずみずしいガマズミ


鳥たちに食べてもらえるように色んな実が目立つ季節であります。

前回のムラサキシキブはちょっと珍しい紫色だったけど、やはり圧倒的に多い実の色は赤でしょう。

しかし一言で赤といってもいろんな赤がある。

くすんだ赤、みずみずしい赤、際立つ赤、地味な赤・・・などなど。

今日ご紹介するガマズミ Viburnum dilatatum は赤い宝石のような輝きがある。

鳥にしてみればいかにも美味しそうに見えるのではないだろうか。

ガマズミというのも不思議な名前で可愛らしさは感じられないが、この実を見るともうちょっとカワイイ名前をつけてあげても良かったのではないかと思う。

因みにガマズミの学名をみれば属名は Viburnum だからして、オオデマリやサンゴジュと同じ仲間ということになる。

さらに種少名 dilatatum には spread out という意味があり、「広がる」というのはどの辺のことを指して言っているのだろうか。

花や実はいわゆる散房花序という付き方をしているから、そのあたりかな。



散房というところにすでに「散」という字が入っている。

散、これすなわち spread out 。

たぶん当たっているんではないでしょうか。


2014年10月23日木曜日

疑ってかかってみるべし


実りの秋。

色んな色の実がなっている。

圧倒的に多いのは赤い実。

それは何故かといえば、鳥たちに食べてもらってタネを遠くへ運んでもらいたいから。

なので、植物それぞれ目立つ工夫をしている。

紫色の実というのもある。

代表的なのがその名もムラサキシキブ Callicarpa japonica でしょう。

本当にキレイな紫色の実をつける。



ハテ、ムラサキシキブは何科だったっけ・・・?

そう思ってネットで一番上にでてきたwikipedia を見てみたら、なんと「シソ科の落葉低木である。」と言いきっている。

そうかぁ・・・と一瞬騙されそうになったけど、「絶対にシソ科ではない!」と心の底で誰かが叫んだ。

改めて調べてみたらムラサキシキブはクマツヅラ科 Verbenaceae であると分かった。

そうそう、そうでした。

どうしたってシソ科じゃないものねぇ。

シソ科は茎の断面が四角で、葉が対生で、毛があって、花が左右相称で・・・

何事も疑ってかかることは大切。

特にwikipediaは、本当にアテにならないので、参考に留めておくのが正しい使い方。

というか、自分の中にモノサシを持つことが大切なんだなぁとつくづく感じた今日のムラサキシキブの話。

ムラサキシキブがクマツヅラ科であることは、もう一生忘れることはないでしょう。

そういう意味ではwikipediaに感謝。

2014年10月22日水曜日

気の早いやつ


良い天気が続いていたと思ったら、冷たい秋の雨。

明日はさらに気温が下がって、しかも雨なんだそうで。

やっぱりスカッと晴れたほうが気分が良いよね。

さて、秋たけなわということで散歩に出てみたらば、秋を飛び越えて気の早いやつを見つけたよ。

写真を見ただけで、これが何だか言い当てられた方はかなりのもの。

だって基本的に葉っぱしか写ってないでしょ。

このベルベット状の葉の様子、そして小さなツボミの様子を見て、さらに持てるだけの想像力をぶつけてみると答えがでるのではないでしょうか。

正解はミツマタ Edgeworthia chrysantha 

ご存知のようにミツマタが花を咲かせるのは3月ころ。

もうツボミをつけてんの??とちょっと驚きであります。



これからもう少しツボミは大きくなっていくけど、3月まで5か月もある。

準備が良いというか、気が早過ぎるんじゃないのと思わずにはいられない。

それとも異常気象で、来月くらいに咲いちゃったりして・・・・

季節感も何もあったものではない。

2014年10月21日火曜日

キリと鉄パイプ


昨日書いた神楽坂の話の続き。

その la kagura にあったキリをよくよく見ていたらば、ある異変に気付いた。

幹の根元近くでその異変は起きていた。

写真を見て分かるだろうか?

そう、木の幹に鉄パイプが飲み込まれていたのだ。

しかも一本ではない。

別方向からくる鉄パイプが2本、それぞれゴックンと飲み込まれている。




こういう現象はプラタナスでは結構頻繁に見かけるけど、キリでは初めて見た。

こういう飲み込み現象は概して樹皮が薄い木で起きやすいというが、キリも樹皮が薄いのだろうか?

ここまでいくと、鉄パイプはそのまま取り除かない方が良いだろう。

もはや鉄パイプの周りに木の細胞が取り囲んで一体化しているので、無理に取り除くとそこは「裸状態」になって腐朽菌などが入り込むだろう。

というか、ここまでガッチリ飲み込まれていたらば、鉄パイプの除去は無理だと思うけど。

しかし、木の生命力、逞しさ、そして環境適応性には感心させられるよね。

ショッピング目的というより、このキリ目的で la kagura に行ってみてはどうでしょう?

一見の価値はあると思うよ。

2014年10月20日月曜日

いざ神楽坂


都内でも人気のエリア、神楽坂。

そこについ最近オープンした商業施設が la kagu であります。

もともとは新潮社の角にあった倉庫のような建物を改造したもので、わりとこじんまりとした施設であります。

ただ、立地がずば抜けて良い。

東西線の神楽坂駅を出て目の前。

どどーんとそびえるカンジなんであります。

階段が続いていて、メインの建物に行けるようになっている。

そして階段には大きなサクラと、大きなキリがそれぞれ植わっている。

たしか僕の記憶だと、前からここにこのようにしてあったもので、それを利用して周囲に階段を築いたのだと思う。

しかし見てみると、かなり大胆な剪定が施してある。

樹勢に配慮してというよりも、往来を行く人たちに la kagu という建物を見やすくして、導引するためにスッキリ剪定したのではないかと思われる。



つくづく人間は勝手だね。

まぁ、キリは生命力旺盛なのでスグに元通りに茂って、関係者を落胆させることと思うけど。

実はこのキリをつぶさに見ていたら驚くことがあったのだ。

それは明日のお楽しみということで。

お近くに行かれた際は、この la kagu だけでなく、近くには隈研吾が関わった「赤城神社再生プロジェクト」で有名な赤城神社も歩いてスグ。

さらには僕がいつもコーヒー豆を買っている「緑の豆」も5分程度。

ぶらぶらするには楽しい場所であります。

2014年10月19日日曜日

洗濯日和


行楽日和。

良い天気、湿度も低くカラッとしていて本当に気持ちの良い一日。

ここ2週間ほど、あるプロジェクトに集中していてボーっとすることも、外出することもあまりない。

そこへもってきての、ポッカリと空いた日曜日。

近所を散歩して、秋の日差しを全身に浴びて、巻き上げた緊張のネジをちょっとだけ緩めた。

キンモクセイがまだほのかに香っていた。

地面を見たらば、キンモクセイのオレンジ色の花がパラパラと落ちていた。

こんなに小さいのに、あんなに甘い匂いを放って自己主張しているんだなぁ・・・。

天気が良いので朝干した洗濯モノがスッカリ乾いていた。

さぁ、明日からまた一週間頑張るもんね。

2014年10月18日土曜日

秋のイベント


秋たけなわ。

良い季節になったものです。

毎年恒例の日比谷公園ガーデニングショウも今日から始まったようす。

今日から26日(日)まで。

毎年できるだけ様子を見に行っているけど、今年は諸般の事情があって日程のやりくりが難しそう。

各種コンテストも賑やかだけど、色んなイベントがあって楽しいはず。

例えば東京農業大学の大根踊りなんてのも25日にデモンストレーションがあるらしい。

日体大のエッサッサ、そして農大の大根踊り、これは定番でしょ。

さらにはツリークライミングの体験イベントなんてのもある。

ロープやハーネスを使って木に一度登ってみたいという人には良いチャンスかも。

良い季節になったので、どこかに出かけたいという人には、近くて手ごろなイベントだと思います。

2014年10月17日金曜日

つくば植物園だっぺ


気持ちの良い秋晴れの一日でありました。

今日は訳あって、筑波実験植物園(つくば植物園)に行ってきました。

時間がなくて駆け足ではありましたが、こんなところにこんな立派で素敵な植物園があったのか、とちょっと新鮮な発見でした。

幼稚園の子供たちもやってきて、車座になってお弁当を食べていたりしてなんともノンビリしたカンジ。

今度は時間をとってユックリ、ジックリ回ってみたいと思いました。

ガラス温室も随分立派だったなぁ。



2014年10月16日木曜日

外来イラガ


朝散歩をする。

確かに気温は低くなってきている。

季節は確実に進んでいるなぁと実感。

今日見かけたのはヘクソカズラ。

さすがに花はもう咲いておらず、実が茶色に熟してきていた。

もうちょっとすると、今緑色をしているこの葉っぱも枯れて冬支度なんだろうな。

さて、昨日書いたブログに大きな誤りがあったので訂正させていただきます。

写真はあえて今日は載せないけど、昨日「イラガ」と書いたのは、イラガに近いけど微妙に違う「ヒロヘリアオイイラガ」でありました。

何が違うのか?

それぞれイラガには違いないし、刺されたときに痛みはかなりのもの、というあたりは変わらない。

しかし、ヒロヘリアオイイラガは外来種で、昨日の写真のように若齢幼虫は集団で葉っぱを食害する。

昨日書いたけど、イラガってたしか一人ぼっちで活動しているイメージがあったというのは正解だった。

イラガはわりと単独行動が多いが、このヒロヘリアオイは集団行動が多いらしい。

イラガなんて一緒と思っていたのだけと、ちょっと良い勉強になった。

知ってました?

2014年10月15日水曜日

黄色い悪魔


膝の上にのった黄色くて小さなものは何でしょう?

毛虫嫌いの方は、今日のブログはやめておいたほうが良いかも。

正解は「イラガ」の幼虫です。

体長は1センチもない。

せいぜい8ミリくらいかな。

しかし小さいからといってナメてはいけない。

このイラガは刺されると、あたかも電気が走ったかのような傷みがあるのだという。

なんとも他人事のように書いているけど、実はまだこのイラガに刺されたことがないのだ。

この仕事も結構長くやってきているけど、スズメバチもまだ刺されたことはないし。

チャドクガは嫌ってほどあるし、仕事を終えてみると訳のわからない発疹ができて痒いことはママある。

しかし、イラガにはまだやられたことがないのだ。

これはラッキーとしかいいようがない。

その場で「バチッ!!」と痛むらしいが、あまりあとくされのない痛みだと聞いている。

自ら試す気にはなれないけど、そのうちイヤでもその洗礼を浴びることになるだろう。

チャドクは群れを組んで整列して葉を食害していることが多いが、イラガもそういう一面があるんだと分かるちょっとゾッとする写真。



普通は一匹でウロウロしていることが多いと思うんだけど。

刺されないためには、肌を極力露出しないこと、そして注意深い観察が肝要だと思われる。

皆さんもどうぞお気を付けを。



2014年10月14日火曜日

秋の気配


台風は去った模様。

やれやれ。

昨日はやや肌寒い感じだったのに、今日は汗ばむほどの陽気。

そして明日はまた20度に気温が届かないらしい。

こう乱高下するのでは、身体がついていけないでしょ。

そして外に目をやれば、明らかに秋の気配。

ケヤキだって、ユリノキだって、イチョウだって、まだ本格的に色づかないまでも葉の緑色が褪せてきてきているのが分かる。

最近は温暖化のせいか、黄葉・紅葉の時期がずれ込んで東京では11月後半あたりだったりする。

ともあれ良い季節になってきたではありませんか。

毎年、日比谷公園、そして丸の内で開催されているガーデニングショウも今週土曜日から。

外出するのが楽しい季節になりました。

いざゆかん、表へ。

2014年10月13日月曜日

気の早い話


連休はいかがお過ごしでしたか?

連休最終日の今日、東京近辺はかなりの暴風雨。

大型の台風がバンバンやってくるのでホトホト嫌になるし、心配にもなる。

さて昨日はちょっと用事があって大型ホームセンターに出掛けた。

あれこれと見ていたらば、なんと雪かき用のシャベルを見かけた。

備えあれば・・・・

心がけは大変結構だけど、いかにも早過ぎるのでは??

まだ紅葉が始まったか、どうかって話で、蚊の問題もあって代々木公園はいまだ閉鎖中。

蚊って、夏の生き物ですよ。

一方で「雪かき」の道具。

季節感もなにもあったもんじゃない。

2014年10月12日日曜日

キンモクセイ再び


朝起きて新聞を取りに家のドアを開けたら匂ったんだ。

「あっ!!キンモクセイ!!」

でもサ、町がキンモクセイの香りで満ち満ちたのは9月の終わりから10月の初め頃。

もうとっくに散っているはず。

でも明らかに今朝キンモクセイの香りがしたし、実際近所を散歩すると既に咲いているもの、これから咲かんとしているものが見られた。



ハテ、キンモクセイって時期をずらしてこんな咲き方をしたっけ?
キンモクセイはキンモクセイで同じ時期に咲くはず。

となると考えられるのはキンモクセイに似た別の何か。

といっても選択肢はそれほどない。

ギンモクセイは「銀」って言うだけあって、もっと花が白っぽいはずだし、ヒイラギモクセイであれば葉の形がまったく異なる。

何だか良く分からないけど、すでに過ぎ去ったと思っていたキンモクセイの香りが再度かぐことができて、「一粒で二度美味しい」ような得した気になった。

皆さんのご近所のキンモクセイはいかがですか?

さらにキンモクセイが時期をずらして二度咲きするなんて聞いたことありますか?

単に自分が無知なのかなぁ。


2014年10月10日金曜日

街路樹カリン


幹線道路沿いの街路樹。

なにやら実がなっている。

結構デカいぞ。

なんだ?



これはカリン Pseudocydonia sinensis であります。

見るとリンゴのような実で美味しそうだけど、カリンを食べるというのはあまり聞いたことがない。

カリンっていうとやっぱりのど飴かな。


どうやら堅いやら、渋いやらで美味しいものではないらしい。

その辺は鳥たちも知っているのかな、美味しくないって。

柿なんかは熟す頃には鳥たちに啄ばまれて無残な姿になるものね。

そしてカリンといえば特徴的なのはその樹皮。

ご覧のようなまだら模様をしている。


一枚目の写真で分かるように枝が上の方向をむいていて、まるで人間が万歳をしているような枝ぶりと、このまだら模様の樹皮がカリンの特徴なんであります。

しかし街路樹にカリンとは、なかなか渋いチョイスだなぁ。

2014年10月9日木曜日

特殊伐採の世界


特殊伐採という世界がある。

この前テレビでやっていた「空師」もその類。

一般の植木屋さんでは手におえないような巨木、高木だったり、現場の条件が一筋縄でいかない厳しい場合などがそれに該当する。

尊敬する親方が、ついこの前かなり厳しい現場の特殊伐採をやり遂げたのだけど、その一部を見学させてもらった。

まず何がどう厳しいかを申し上げよう。

ご覧のようにイチョウの高さはビル5階くらいはある。

電柱がある、電線がある、下には小さなお社がある、近隣のビルにはレストランが入っているのでランチタイムの書き入れ時には作業ができない・・・。

さらには予算の問題や、道路づけの問題でラフターなどの重機も入れない。

となると登って枝を下ろしていくしかない。

電線には6000ボルトの電流が流れているらしく、万が一に備えて東京電力の人もスタンバっている。

・・・こんな厳しい条件、僕だったらどうしたろうか?

たぶん断っていただろうなぁ。

こういう厳しい条件でも安全に確実に枝を下ろす技術と方法はあるのは知っている。

でも僕はそこまでその技術を習熟してない。

親方はどうやってこの難局を乗り切るのか?

手に汗握りながら作業を時間の許す限り見守った。

まずはユニックのゴンドラを使って、届く範囲で枝を少しづつ下ろしていく。

枝を下ろすといっても、下には電線、お社があるので放り投げるわけにはいかず、一枝ごと慎重に吊り下げていく。

そしていよいよユニックが届かなくなったら、ロープとハーネスを使ってイチョウに乗り込んだ。

これは今年の年初あたりから僕が英国で身に付けてきた木登り技術を親方と分かち合った成果でもある。

しかし作業を眺めているとまったくよどみなく、とても自然に樹上の作業をハーネスとロープを使ってこなしている。

ハーネスとロープを使った木登りについては、それほど場数を踏んでいるわけでもないはずなのに。

スゴイ。

この大きいイチョウを、この厳しい条件のもと、ほぼ一人で、ほぼ一日で剪定をしてしまった。

尊敬というとなにやら薄っぺらい表現のようだが、本当に尊敬以外の何ものでもないよ、これは。