2016年4月27日水曜日

悲しきイチョウの末期


目白通り。

街路樹のイチョウ並木がきれいなのだけど、そこに不穏な動きが。

樹木伐採のお知らせということでこれらイチョウの一部が道路拡張のために伐採されるのだという。



イチョウはご覧のようにマンションの6階に届かんばかりに成長して立派なもの。

これを道路拡張という理由で伐採してしまうとは・・・。

なんとも残念だけど、道路拡張という理由なら仕方がないのか。

いやいやそれは都市計画の段階で読みが甘かったというべきか。

目白通りも不忍通りも主要幹線道路のわりに車線は少なく狭いのは間違いない。

どうしようもないのは分かるんだけど、なんともやり切れないんだよねぇ。

道路の一角にある空き地には伐採されたイチョウが丸太状になって積み上げられていた。

もはやこうなるとイチョウという植物ではなく、モノだよね。

このイチョウはこの先どうなるんだろう?

気になる。



2016年4月25日月曜日

スゴイのオンパレード


ケヤキは街路樹としては人気ベスト3に入るだろう。

甲州街道のケヤキは東京オリンピックのときに植えられたらしいが、それは立派なものであります。

しかしケヤキそのものは大木。

大きなものであればタテ・ヨコそれぞれ20メートルくらいになるだろうし、それ以上のものもある。

街路樹にそんなに大きくなれるポテンシャルを持ったものを植えようってんだから、それはそれで無謀といえなくもない。

しかし一言でケヤキといってもいくつか種類がある。

ここで見かけたケヤキの枝振りをみていただきたい。

枝が横へ伸びるのではなく縦方向にまるでホウキのような形をしている。

これは恐らく「むさしの1号」という品種だと思う。

以前、埼玉県の安行にある花と緑の振興センターというところにいってサンプルとして植えられているのを見たことがある。

これであれば葉張りが小さいので周辺への影響も限られる・・・・はず。

そういう目論見で植えられたのであろう。

でもよく見ていただきたい。

電線に掛かりそうな枝だけ切られてとってもアンバランスでカッコ悪いことになっている。

これじゃむさしの1号の特性が十分活かされていないじゃないか。

だったら電線の高さまで成長しない、もうちょっと小振りな木を植えたほうが良かったのではなかろうか?

モノじゃあるまいに、電線に掛かるところだけチョキチョキと切るという解決方法を考え付くのがスゴイと思うし、それを実行するのもスゴイと思うし、それを発注して支払をしているのもスゴイし、これを見てオカシイと思わない人もスゴイ。

とにかくスゴイのオンパレード。

僕はこれを見て少なからず衝撃を受けたなぁ。

街路樹についてもっと真剣に考えなくてはいかんよ。


2016年4月23日土曜日

大胆、再生作戦


とあるオフィスビルの外溝。

良くありがちなサンゴジュとサツキがズラーっと植えられていたのだけど、様子がチトおかしい。

そう、妙にスッキリしちゃっているのである。

もとがどんな状態だったのかよく分からないし、残念なことに写真もないので比較できないのだけど。

恐らくもっさもっさに生い茂ってかなり鬱陶しくなっていたのではないか想像する。

サツキは通路側にかなりはみ出していたのだと思う。

それをズバズバズバっと一直線に切って整えてこの状態になっている。

大丈夫なんだろうか、こんなに大胆にやって。

そんな疑問に答えるように看板が立っていた。

ご通行の皆さまへ
ただいま植木の再生養生中です。
ご通行中の皆さまには大変お見苦しいとは思いますが、
通行帯の環境向上を兼ねておこなっておりますので、
なのとぞご理解を賜りますようお願いいたします。

通行人から「なんだこれはけしからん」という苦情が出ることを想定して先手を打っているわけだ。

なぜこれが再生なのか?

植物は先端部分が成長する習性をもっているが、その先端が失われるとそれに代わって脇に潜伏していた芽が出るのだ。

この理屈を利用して、思い切って切り戻すことで若返りをはかっているのだ。

これが可能な樹種とそうでない樹種があるので慎重にしなければならないが、サンゴジュ、サツキであればまぁ大丈夫でしょう。

しいていえばサツキをここまで大胆に切り戻して大丈夫かなぁという不安はあるけど。

また通りかかることがあればその経過を見守りたいと思います。


2016年4月19日火曜日

オランダミミナグサ


これは良く見かける雑草。

一見するとハコベかなと思う。

でも様子はどこなくハコベと異なる。

これはオランダミミナグサ Cerastium glomeratum といってナデシコ科ミミナグサ属。

ハコベ Stellaria はナデシコ科ハコベ属。

どちらもナデシコ科なので似ているのも頷けるというわけだ。

英語名はSticky Chickweed というので、触るとベタベタしているのだろう。

このあたりも今度の隅田川散歩ではジックリと触れてみたいと思っております。



2016年4月18日月曜日

ムベ


なんだろう、これは、と正直なところすぐに何だか分からなかった。

花の様子をみるとクレマチスのように見えなくもない。

しかし葉っぱの様子がどうしたってクレマチスではない。

実はこれはムベ  Stanutonia hexaphylla といってアケビ科のつる性植物であります。

アケビ科ってだけあってアケビとよく似ている。

アケビの実は熟すとパカッと裂けて開くがムベは開かないでそのまま。

面白いのは葉っぱ。

掌(てのひら)のような形をした葉で見てみると7枚の小葉がついている。

学名のhexaphyllaは葉っぱ(小葉)が6枚という意味だと思うがちっとも6枚ではない。

もっと面白いのは、ムベの葉(小葉)は当初3枚、そして生長をするにつれて5枚、そして7枚へと増えていくのだということ。

そうやってみるとこの葉は7枚あるので完成形ということか。

実はこれ隅田川散歩の下見で見つけたもの。

今度の隅田川散歩イベントではムベも見てみたいと思います。

クレマチスっぽい花

7枚の小葉

2016年4月17日日曜日

不治の病



植物たちは病気になったら治りません

おおっ、言い切ったね。

しかし、病気という字の上に小さく「うどんこ病」と但し書きがある。

うどんこ病に限定すればたしかに治ることはないかもね。

治らないからこそ、予防が大切というわけだ。

理に適っている。

植物のこういう病気を扱う学問は植物病理学というのだけど、かなり勉強したはずだけど、もうあまり覚えていないなぁ。

人間は悲しいかな忘れる生き物なのだ。



2016年4月14日木曜日

スポーツカー大破


数日前のニュース。

倒木でスポーツカー大破と提訴。

このニュース各紙で取り上げられていたので目にした方も多かったのではないかと思う。

富山県の国道脇の木が倒れ通行中のスポーツカーを直撃し車が大破したというものだけど、相手が悪かった。

そのスポーツカーはそんじゅそこらのスポーツカーではなくトヨタ2000GTだったのだ。

トヨタ2000GTといえば、スーパーカーに熱狂した世代の僕は親しみがある。

正確にはスーパーカーではないが、トヨタの名車で現在日本国内にも100台程度しかないのだという。

なので損害賠償請求額は運転手の治療代に加えて車の損害もあって3900万にもなるのだ。

いくら金を積まれても、もう世の中にないのであればなんともならんけどね。

でも花咲ブログのポイントはそこではない。

木の倒木の管理責任が富山県にあるとして争っている点だ。

これまでも商業施設や、公園などで倒木によって死傷者がでる事故がいくつもあった。

その度に管理者責任の話になる。

人が傷ついているのだからもちろん所有者の管理責任は問われて然るべき。

でも普段どのような管理をしているのか、どのような管理をすべきなのか、が難しいわけだ。

なんら異常のない木なのか、明らかに異常をきたした木なのか、あるいは外見的には分からないけど潜在的に危険な木なのか。

その見極めをして未然に事故を防ぐような管理をしなければならない。

でもコトは簡単ではない。

そういう見極め(診断)ができる人がどこにどれだけいるのか。

仮に診断をしたとして、それが後に事故を起こしたら責任は誰に及ぶのか。

ちょっとこのブログでは収まりきれないくらいの深い議論が必要な問題なのだ。

というわけで、今日は無責任に問題提起だけして・・・。



2016年4月13日水曜日

隅田川散歩のお誘い


春、春、春。

良い季節になりました。

この時期、植物たちは日々大きく成長し、異なった顔を見せてくれます。

しかもその顔を見逃すとまた1年待たなくてはならない。

そんな見逃すべからずの植物たちの今を散歩をしながら楽しみませんか、という企画。

シリーズ第二弾は隅田川を歩きます。

本当は堀切あたりからのロングウォークをイメージしていたのですが、川岸で工事をしていたり、あまり好ましからぬ場所があったりして断念しました。

そこで浅草を起点に、約3キロほどのコンパクトな散歩としましたが中身はなかなか濃いのでご安心を。

散歩の後には隅田川を眺めながらお弁当を食べるのもよし、そのまま浅草に流れるのもよし。

おススメです。

【イベント要綱】
*日時:4月29日(金)10:00~12:00(雨天の場合4/30)
*対象:3キロを楽しく歩ける人 イヌの参加も歓迎
*定員:15名
*場所:隅田川
*参加費:大人も子供も一人500円 イヌ0円
*申込方法 event@hanasaka-engei.com
 -参加される方全員のお名前
 -子供がいる場合、学年・年齢
 -携帯電話番号(当日緊急連絡用)
*申込締切:4月26日(火)まで
*集合場所など詳細は申込された方に別途お知らせします
*小学生以下のお子様の場合、必ず保護者の方もご参加ください

(注)チラシでは29日(日)とご案内していますが29日(金)の誤りでした。お詫びし訂正いたします。

2016年4月11日月曜日

健気なジャスミン


ご無沙汰してしまいました。

健康に、元気にしておりますが、ちょっと立て込んでおりまして。

ここ1~2ヶ月が勝負と思われ、そのあいだお休みしてしまうことがあるかと思いますが花咲ブログを見捨てずによろしくお願いいたします。

さて先日、隅田川方面にでかけた折、見かけたのがこれ。

ビルの4階まで届くほど元気に育っているのは恐らくジャスミン。

元気そのものだけど、その根元を見るとちょっと驚く。

もともと植えてあった小さな植木鉢、そしてそれが割れてわずかなビルの隙間のわずかな土に根をはっているだけなのだ。



こんな過酷な環境でこんなに大きく育っているなんて・・・

健気というか、植物たちも生きるために必死なんだ。

この必死さにこのビルのオーナーは気づいているんだろうか?

まぁ気づいていたらばもっとマシな環境を与えていたはずだから、大して関心がないんだろうな。

僕は気づいたぞ、ジャスミン君。

どうぞ頑張って今年もあの強烈なジャスミン臭を放ってくれたまへ。


2016年4月4日月曜日

Bizarre


Bizarre Plants Handbook 2

地下鉄の吊り広告に目がとまった。

「モードな園芸2016 開幕編」とあるけど、英タイトルBizarreをちっとも反映していない。

Bizarreって「モード」って意味はまったくないからね。

奇妙、奇異、奇怪、異様といった意味ゆえ、和タイトルで勘違いしてはいけない。

6枚の写真があるが、そこにあるようにかなり変わった、普段あまり見かけないちょっと変わった植物の人気が高まっているらしいのだ。

多肉もかなりの人気と聞くし。

でも僕はフツーの可愛らしい草花のほうが好きだな。
ユキヤナギとか、チューリップとか。
フツーで可愛いのが一番。

例えるなら、可愛らしい犬が好きであって、爬虫類や両生類のペットを飼いたいと思わないのとなんとなく似ているのではないかと思うのだけどどうだろう。

この雑誌、確かに興味はあるけど、買ってまで読みたいかといわれるとねぇ・・・

もう趣味の問題であります。

2016年4月3日日曜日

お花見狂想曲


今年のサクラは散発的で一斉に満開という感じではなかったように思うがどうだろう。

それでも今週末はお花見のピークではなかったかと思う。

お天気がイマイチだったのが残念だけど。

残念だと思うのは最近のお花見客のattitude。

毎年そんなことを書いている気がするけど。

何のためのお花見なのかもはや分からなくなってしまって、お花見という名の単なる「はしゃぎ」にしか思えない。

大声を出す、ゴミを散らかすなどマナーもへったくれもない。

花見の場所取りも過熱する一方で、人の少ない平日の昼間から誰もいないブルーシートが置いてあったりする。

ブルーシートの脇にはもっともらしいことが書いてある。

「花見のため使いますので、上記時間以外はご使用いただきて構いませんが、使用後の後片付けはよろしくお願いいたします。」
なーんて書いてある。

ここはお前の庭か?と尋ねたくなる。

歳をとったせいか、こういうことが妙に目に付くようになり、妙に腹が立つようになってしまった気もする。

春がきて、花が咲いて、嬉しい気分、というあたりには異存はないけど、春の到来を喜ぶ表現方法として最近のお花見にはかなり批判的なのだ。