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2017年10月4日水曜日

イチョウの赤ちゃん


そもそもギンナンは我々が食べるためにあるのではない。

イチョウが子孫を残すために、「タネ」としてあることを忘れてはいけない。

それを「くっせー」だとか、大きなお世話なんである、たぶん。

くっせー理由は本当のことは誰も分からないけど、外敵に食べられないための防御策なのか、などとも言われている。

でも無闇に防御すれば良いというわけではなくて、種子散布の観点からいくと誰かに運んでもらわなければならないので、運び屋にとって魅力的なニオイであることも大切。

誰がギンナンを魅力的と思って運ぶんだろうね。

人間だったりして。

さて、申し上げたようにギンナンはイチョウのタネであるからして、そのまま放置すると芽を出して成長していくことになる。

それが証拠にイチョウの足元を見ると、ご覧のようにイチョウの実生が育っているのを見ることができる。

えーっ、こんなの見たことがない、という方、それはそれで仕方がない。

だって都会の場合、落ちてきたギンナンは誰かが掃除して、芽を出す前に片付けちゃうでしょ。

パンダの赤ちゃんがカワイイように、植物の赤ちゃん(芽をだしてすぐ位の頃)はカワイイ。

大木の片鱗はまったく伺えず、ミニチュア・イチョウといった感じでなかなか愛くるしい。

これがすべて大きなイチョウになるかといえば否で、大体は生育環境が厳しくて枯れてしまうだろうなぁ。

それは自然の摂理といったところで、落ちてきたギンナンが全部イチョウの大木になったら困るでしょ。

例えるなら、鮭が産卵したイクラが全部鮭になるかといえば否であることと似ている。

自然淘汰というやつである。

そんな思いで足元を見て歩くのも楽しいかも。

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